読書感想文はいまいち得意ではありませんが面白かったのでメモ。
(インフルエンザひきこもり中にがっつり読んでいる)
ずっと読みたかったので読めてよかったー。
西日本を中心に、時代劇でよくある階級制ではなく年齢階梯制の村々があって、小作が村の代表やることもあったし、地主が代々続かない地域の方が多かったというのはさもありなん。
明治になるやならずで「嫁に行く前に一回外の空気を吸ってきて方言じゃない言葉を身に着けてくるのが普通」ってのは意外でした。
いまも若い女性の流出がとか言われてるけど昔から一旦外に出るの別におかしくもなんともなかったんだなぁと。
何があってみんな東京にいつくようになっちゃったんですかねぇ。。
他の記事でも見たけど、別に東京に就職して大企業にみんな勤めてるわけじゃなくて、フリーターとかブラック企業とかね。
地方に帰ったほうがよほどまともな生活できるが?みたいな生活を送っている東京の若者、多いんですよね。。
世代別の相対的貧困率はこちらから。若者がわりと多いんです。。
それでも帰りたくないっとなるのはなんだろね。一方で農業の担い手が高齢化しすぎていて云々という話もよく聞くし、なんというかミスマッチ。。
あとね、
「村のもんとは仲良くしないとダメ」
「嫁いびりする姑は異常」
というのもそりゃそうよね!って感じ。(笑)
あるおばーちゃんなんか「だって看取ってもらうのにそんな恐ろしいことできるかね」って、そりゃそうだよね?
(いまどき自宅で舅姑を看取る嫁なんてだいぶ減っただろうけどもそこは時代背景の差)
そりゃ人間どうしだから感情のいざこざはあると思うけど、よほどのことがなきゃなかなかね、一方が一方を虐めてどうこうってのはね。たまにいるけど。どーしても相性の合わない人とか底意地の悪い人とか。
あとがきにもあったんだけど、宮本常一さんは西日本の農村の人で、東大中心の(東京から東の視点の)学問、ここでは民俗学に違和感を持って調査を進めていった人らしくて、それもそうだろうなと頷けるところが多々あって。
昔各地方の人たちとやりとりをする仕事をしていたことがあるんだけど、本当に同じ民族か?ってくらい、関東以北と中部以西は別の国だなって印象があって。
こちらが圧倒的に若いんだけど、まぁそれぞれお互いに立場があるから、それなりのタイミングで気心がしれた(ことにする)ときがくる。
と、その後はニシはなんか連絡すると
「やーやー元気にやっとるや、最近どうや」
から始まり、ひとしきり近況やら愚痴やら話したあとに最後にちらっと核心をついて、お互い理解したとわかった瞬間にさっと引いてまた世間話に戻ってほな元気でねー、と終わらせる。15分しゃべってても核心の時間が1分切ることもある。
そしてそこで話した小ネタが全然別の地域の人から「聞いたよぉ〜コロナかかったんだってぇ〜」と振られることも(笑)
ヒガシに電話してこのノリで雑談を始めようとすると1分くらいで「…で、用件は何ですか?」と不審げに言われて正面切って話をする羽目に。(笑)
別にそれでニシのほうがヒガシより私と仲良しってわけではなくて、ヒガシは雑談は雑談の時間って感じで、「いやー内緒話がしたくて」とか「ココだけの話なんですけど」とか枕があると内情教えてくれたりするから使い分けていたけど、もともとニシの人間だからニシのスタイルのほうがやりやすかったのは事実。
ヒガシ、マジメナンヨ……😵💫
そんなだから、意思決定とか組織のあり方も微妙に違って、ヒガシはやっぱ上下がビシッとしてて、ニシはゆる〜っとしてる。
ヒガシ「社長っっ、おはようございますっ」(敬礼)
ニシ「あ〜しゃちょー、はざーす」(手ふりふり)
くらいの差はある。
だからって別にニシの社長がワンマンじゃないわけじゃないんですが、雰囲気がそもそも違う感じ。
昔から九州は男尊女卑とかもいうし実際一歩下がっとれというところは多々あったけど、一方で下がってやることは男の手綱を握ること説もあったくらいで、あの家は嫁で持ってるとか多々あったから、ただ虐げられていたわけでもないんだなー。
そのへん、民俗学的なところに根っこがあったのかなーとか、そんなことを思う読了後なのでした。