板東しょうごの「ふるさと三木に帰れる町に!」

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平成26年9月(第326回)定例市議会最終日の討論原稿

2014-09-26 14:12:34 | 生活相談

 9月議会が終了しました。本会議の最終日は第48号議案「子ども・子育て支援法の規定により条例に委任された基準等に関する条例の制定について」の反対討論と第54号議案 「平成26年度三木市一般会計補正予算(第2号)について」の賛成討論を行いました。その討論原稿をアップします。


 

 48号議案「子ども・子育て支援法の規定により条例に委任された基準等に関する条例の制定について」の反対討論、並びに第54号議案 「平成26年度三木市一般会計補正予算(第2号)について」の賛成討論を行います。

 初めに、子ども・子育て支援法の規定により条例に委任された基準等に関する条例の制定について反対討論を行います。

 この条例案は子ども子育て支援法及び児童福祉法等の規定により条例に委任された基準等について定めるものです。具体的には特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準、放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準、家庭的保育事業等の設備及び運営の基準を定めるものです。

 反対の理由は2点あります。1点目に今回の条例は子ども子育て支援法に基づく子ども子育ての大改革の条例にもかかわらず、市民的議論が不十分であり、議員に対しても説明責任を十分に果たせていないと考えるからです。

 三木市は基準を定めるにあたって非常にシンプルにまとめられています。A4の紙2ページでまとまるものです。具体的基準については内閣府令、厚生労働省令の定める基準どおりとしています。

 小野市、加西市、加東市、西脇市、多可町の北播地域の他市町では、この9月議会において特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準を定める条例、放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準を定める条例、家庭的保育事業等の設備及び運営の基準を定める条例、保育の必要性の認定に関する条例の3つ或いは4つの条例に分けてそれぞれ審議されています。

 

 

 さらに、加東市、加西市と多可町では国の基準を一つ一つ条文化しています。特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準を定める条例は53条までありA4の紙で約23枚、放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準を定める条例は22条までありA4の紙で4枚、家庭的保育事業等の設備及び運営の基準を定める条例は49条までありA4の紙で約20枚、のボリュームがあるものです。約50ページにわたる議案を審議されています。

 勿論、条文が長ければよいというものではございません。しかしながら今議決されようとしている基準についてどこまで議員や市民が理解出来ているでしょうか?私は十分な議論が出来たとは思えません。

 

2点目に国の基準は小規模保育事業等で保育士資格のない人が保育を担うことを前提としており、保育の質の低下が懸念されますが、三木市においてその懸念がないことが問題だと考えます。

兵庫県下では神戸市が小規模保育事業等で原則A型のみとし、宝塚市が「小規模保育事業B型、C型の事業者は3年以内に保育従事者をすべて保育士とする」など保育の質を国の基準以上にする努力をなされています。

保育資格者が3分の1で良いとされてきた認可外保育所での子どもの死亡率が圧倒的に高いことを考えると地域型保育事業は保育資格のあるものが原則的に行うように誘導すべきだと考えます。国はこの分野において企業参入を安易にさせることを狙っています。また、働く女性を増やすために保育資格のない人でも保育の仕事が出来ることを試みています。

 しかし、そのことは今でも安い保育労働の対価がより安くなることが考えられますし、保育水準を高めていこうという動きに反します。安心して子どもを預けることが出来る施設をつくるべきです。 

 三木市の幼保一体化計画案でも0から2歳児の保育の預け先として地域型保育事業が市内で100人程度を担う計画となっています。本来であれば今の認可保育所である、特定教育・保育施設が0から2歳児の保育を担うべきです。仮に全てを担えないときは特定地域型保育事業において特定教育・保育施設と同程度の質を確保しながら担うことが、子どもを預ける保護者の思いに寄り添うのではないでしょうか。

この度の国の基準通りとする三木市の姿勢は「子育てしやすい三木市」を本当につくろうとしておられるのか疑問に思わざるを得ません。

 以上の点から、第48号議案「子ども・子育て支援法の規定により条例に委任された基準等に関する条例の制定について」は反対します。

 

 次に、第51号議案平成26年度一般会計補正予算について賛成の討論を行います。この予算案は歳入歳出5億5344万3千円追加して総額を2,930億8,908万5千円にしようとするものであります。

このうち歳出では前年度の繰越金の財政基金への法定積み立て分1億4,383万7千円や心のふるさと応援基金3,500万円の積立金の基金積立金があげられています。

民生費の吉川健康福祉センターの介護予防機器購入200万円、衛生費の未熟児に対する養育医療事業200万円は市民の健康増進のために必要なものであります。

農業費の雪害被害のハウス再建補助600万円、土地改良補助金3,696万円や商工費で女性起業家支援事業補助金100万円、中小企業融資保証補助金1,115万円、住宅リフォーム助成金3,900万円、設備投資促進補助金2,071万1千円などは市内の農業や中小企業の振興のために必要な予算であります。

土木費の志染駅南口側の駐輪場整備工事350万円は神戸電鉄粟生線の活性化につながる必要な予算であります。

これらの予算が補正されていることは大いに評価したいと思います。

 

 

 しかしながら国の制度として行われる社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)は国民一人一人に番号を付け、税や社会保障など個人情報を一元的に管理するもので2015年10月から個人番号を記載した通知を住民に発送し、16年1月から個人番号カードの交付や利用、17年1月から行政機関同士の情報連携を始める予定であります。このたびマイナンバー制度に伴うシステムの変更のための予算5460万9千円を計上されています。

 日本共産党は、この制度が(1)「納付に見合う給付」の名の下に社会保障削減と、税や社会保険料の徴収強化の道具に使われる危険がある(2)原則不変の一つの番号で個人情報を照合できる仕組みをつくることは、プライバシー侵害や“なりすまし”犯罪を常態化させる(3)導入費用に3000億円が見込まれながら、具体的なメリットも費用対効果も政府は示していないことから反対であります。

 また、9月10日に議決された病院解体工事費の追加分2,000万円や国の農業改革に伴って出されている農地台帳システム整備172万円、農地中間管理事業82万円には疑問点があります。

 こうした問題点があるものの全体として必要なものとして補正予算に賛成いたします。

 以上討論とします。

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6月議会の質問通告 

2014-06-09 12:55:49 | 生活相談

今週の11日(水)に6月議会の質問を行います。

6月議会の質問者と順番は以下の通りです。

10日(火) 1番目 堀議員(三木新党)、2番目 大西議員(公政会)、3番目 立石議員(公明党)

11日(水) 1番目 大眉議員(共産党)、2番目 板東議員(共産党)、3番目 清地議員(緑風)

             1番目 板東議員(共産党)、2番目 大眉議員(共産党)、

※質問の順番を間違ってお知らせしていました。(6/9 13:54)

各議員が制限時間90分をフルに使った場合、また、議事途中で予定以外の休憩が入らなかった場合の各開始予定時間は以下の通りです。

1番目⇒10:00~11:30、2番目⇒11:30~14:00※途中12:00~13:00は昼食休憩を挟む、3番目⇒14:00~16:00※途中15:00~15:30頃まで休憩を挟む


 

発言通告書の内容をアップします。     

<1  質疑>

①三木市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について

  • 課税限度額引き上げの影響
  • 法定軽減基準改正の影響
  • 条例改正による国保財政への影響

② 平成26年度三木市一般会計補正予算

  • 地域子育て支援拠点事業

  <2  一般質問>

①国民健康保険の実態について

  • 国保の職業構成の実態割合について(農林水産業、自営業、被用者、無職、その他)
  • 国保加入世帯のうち所得なしの世帯、100万円以下、200万円以下の世帯それぞれの割合について
  • 国保加入者と被用者保険加入者との一人当たりの医療費の比較について
  • 滞納世帯の割合について
  • 今後の国保の在り方について

 ②難病患者の自己負担について

  • 三木市の難病患者数について
  • 難病患者に対するこれまでの施策について
  • 非課税世帯や低所得者への独自支援について

③子ども子育て新システムと認定こども園について

 ア 子ども・子育て支援事業計画策定のためのアンケート調査結果について

  • 支援事業計画に反映できない部分も出てくると思うが、その点の市民への返し方について

 イ 幼保一体化のアンケートについて

  • この度のアンケートで認定こども園への移行と民間主導型について賛同があったとみるのかについて

 ウ みきっ子未来応援協議会就学前教育保育部会の非公開について

  • 公開しないことで保護者への不信を招く結果となっていると思うが、その認識と今後の対応について

 エ 私立の職員の待遇改善について

  • 公立と私立の職員待遇の差を改善する対策について

 オ 各園の特徴について

  • 現在の私立の幼稚園、公立の幼稚園、私立の保育園、公立の保育園それぞれいいところとはどのようなところと考えているのか

 カ 幼保連携型認定こども園教育・保育要領について

  • 「子どもの発達」の特質やそのプロセスについての記述がないが見解と対策について

  • 3歳以上児の 「教育」の内容に比べて、3歳未満児の「保育」や3歳以上児の午後の「保育」についての内容がうすいように思うがその見解と対策について

 ④タワージャズジャパン廃業について

  •  三木市への影響について 
  • 三木市のこれまでの対応について
  • OECD多国籍企業指針に基づいて労働者の給与等の遅滞ない支払いと雇用確保を行うよう、日本政府がイスラエル企業のタワージャズに働きかけることを外務省に要請することについて
  • OECD多国籍企業指針に基づいて労働者の給与等の遅滞ない支払いと雇用確保を行うよう、三木市から事業者に要請することについ

⑤神戸電鉄粟生線について

  •  神戸電鉄との今後の協議の予定と方向について
  •  6月28日からのダイヤ改正による三木市民への影響と三木市の見解について

 

 

 

 

 

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両備グループ小嶋社長の「地域公共交通再生の実現へ向けて」その1

2014-05-13 06:00:45 | 生活相談

両備グループ代表兼CEOの小嶋光信社長が2013年11月12日(火)に衆議院議院国土交通委員会での交通政策基本法の審議にあたり、公共交通事業者の参考人として地域公共交通の今後の在り方を陳述しています。

 

公共交通を考える上で非常に大事な意見だと思うのでご紹介するとともに私の思うところを書きます。

「地域公共交通再生の実現へ向けて ~ 交通政策基本法の必要性」ということ両備グループのホームページに小嶋社長の陳述内容が掲載されています。

 


 

先進国で公共交通を民間に任せっきりなのは日本だけ

 

 まず、小嶋社長は先進国の公共交通の状況について述べています。三木市でも、確実に意識したかどうかは別にしてマイカーを増やす施策をこれまでしてきたと思います。

小嶋:

 先進国で公共交通を民間に任せ切った国は日本一国しかない。

ヨーロッパは道路を造って、マイカーを増やす施策をとれば公共交通の顧客の半分以上がマイカーに移行し公共交通の経営が出来なくなることを知っていた。

アメリカ型のマイカー社会は交通弱者(子ども、高齢者、経済的に運転できない人など)の交通問題を招くとし、フランスなどを中心に国民に等しく交通を保障する権利「交通権」という概念が生み出された。

交通権を保障する手段として「公設民営」という方法が一般的にとられ、上下分離により行政と民間の役割分担が行われている。

 

地方公共交通のビジネスモデルの方程式

 

次に、地方において、マイカー普及により公共交通事業者が事業として成り立っていない理由について述べています。

小嶋:

 マイカー普及前に売上100-経費90=経常利益10であっても、マイカー時代の到来後、乗客の減少等で売上が半分(売上50)となったからと言って、必要経費は変わらず(経費90)、赤字(経常利益 -40)となるため、必然的に経営悪化になる。

 

 

地方財源の欠乏で、地域公共交通は存続の危機

 

 その上で、国の規制緩和、補助金削減により地域公共交通が危機であることを述べています。マイカー普及と規制緩和、補助金削減と公共交通がなぜ経営がやっていけないのかについて考えさせられます。

小嶋:

 規制緩和で地方の路線バスは、ほとんど赤字路線の補助金が減少し、バス路線や事業の撤退が自由になる。また費用対効果の概念導入で、赤字路線の減少が加速し、公共交通企業の倒産を招いた。

また、赤字路線維持のために始めた高速バスも、違法ツアーバスや、高速道1000円政策等で収益力を失う。

 

公共交通衰退の理由

 

 小嶋社長は非常にシンプルに公共交通衰退の理由をまとめておられます。

③の補助金行政の副作用部分が一般的に問題を指摘されている部分だと思います。小嶋社長が「副作用」と表現しているように補助金そのものが悪いのではなく、その副作用をどうコントロールするかが問題なのだと思います。

⑤で費用対効果の話が出てきますが、三木市の直通バスやコミニティバスの問題でも費用対効果の話が出てきます。公共的事業の非能率、非効率の是正はしなくてはならないが、誤った費用対効果の概念導入が問題であると指摘しています。

小嶋:

一般的に、公共交通衰退の理由は、

① マイカー時代の到来で利用者の50~60%の顧客を喪失

② 地方都市のスプロール化⇒交通渋滞が慢性化⇒路線バスの定時性喪失⇒マイカー増加

③ 補助金行政の副作用
ア)経営不在を助長する結果
 コスト削減⇒補助金減少。誤った経営感覚、経営改善努力がなされない
イ)顧客不在の自滅的な労使不仲を助長する結果

 スト⇒顧客減少⇒業績悪化⇒逆に補助金増加or運賃値上げ⇒顧客減少⇒業績が悪化⇒補助金増加

「負のサイクル」

④ 規制緩和が衰退に拍車
 衰退産業の規制緩和は過当競争を生む。

 参入の緩和⇒供給過剰⇒不当廉売⇒労働者の賃金低下⇒労働の質低下⇒事故多発⇒安全・安心の喪失

 

【規制緩和の幻想】… 規制緩和は、供給が需要よりも少ない産業で行うべき。供給過多の産業で規制緩和をすると、過当競争で、供給過多の産業には致命傷となる ⇒ 現実にタクシー(業界)や観光バス(業界)は滅びる寸前。

 

⑤ 公共への誤った費用対効果の概念導入

 公共事業に費用対効果の概念が持ち込まれると、儲からない路線やバス事業はやめれば良いという理屈になる。路線廃止や事業縮小・廃止が地方で加速した。公共的事業の非能率、非効率の是正はしなくてはならないが、誤った費用対効果の概念導入により、地方では、全ての公共事業を廃止・縮小しなくてはならなくなる。

本来、公共交通は、儲からなくても住民に保障すべき移動手段である。


 

陳述はまだ続きますが、今回はこの辺にしておきます。

この後、小嶋社長の取組んだ内容、今後の地域公共交通の在り方、交通政策基本法への流れ等について述べれらています。

 

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