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二宮厚美神戸大学名誉教授の講演を聞いて - その1(安倍政権は両生類)

2014-04-28 09:45:36 | 研修会など
 4月26日に神戸勤労会館にて兵庫県自治体問題研究所総会の2部企画ということで「現代日本における地方自治のあり方」といことで神戸大学名誉教授の二宮厚美先生の記念講演を聞いて来ました。

帰ってきて、ネット上で二宮先生の講演内容を見て理解を深める中で、私の視点としてなかったことを中心に思うところを書きます。

「安倍政権は両生類」

 まず、安倍政権とはどのような政権なのかについて、「グローバル競争国家派」と「復古的・右翼的国家主義」の両生類であり、特異な性格をもっているということです。

二つの考え方が安倍政権にあるのは理解しています。

 一方で、グローバル競争国家を支持する財界人は国が靖国問題等で中国を刺激することについていいように思っていません。

また、復古的・右翼的国家主義者はグロ―バル経済を必ずしも良しとしているようには思えません。どちらかと言うと反グローバルの立場を取ることの方が多いと思われます。

 二宮先生はこの安倍内閣が二つのまったくま逆な考え方を主張しながら運営していることを指摘しました。




「19世紀の救貧思想に逆戻りの社会保障」

 次に、二宮先生は憲法9条の解釈改憲について言うまでもないと思いますが、憲法25条についても解釈改憲されようとしていることを指摘しています。

というのは、「憲法25条にもとづく社会保障」という人権(権利)から「共助・連帯としての社会保障」という人権でないものへ転換されようとしていることです。

ここでは復古的国家主義と一体になって19世紀的救貧思想(自助を基本にした生活)が基本に据えられています。

復古的国家主義とは右翼勢力の一つの考え方だと理解しています。しかし、ここがなぜ社会保障改悪と一体になるのか理解は出来ていないのですが、現実はそのようです。

ネットで調べてみると、相対的に救貧対策は否定しないが社会保障を権利としては認めがたいという態度を取っているようです。


 また、共助を制度化すると保険原理が強められることを指摘されました。


保険原理とは、

①保険に加入し掛け金を払わなければ保障されない。

②「収支均等の原則」で保険料収入の範囲でしか給付されない。

現在既に、医療保険や介護保険制度があり、例外的な制度(減免・減額措置、一般財政からの繰入等)で何とか社会保障を権利としてしているのが現状であることが良く分かります。

介護保険制度で考えると、もともと、介護が措置だった時代は国が保証する介護を受ける権利でした。

それが、誰でも受けられるといった触れ込みから介護保険が始まって、今ではお金がないからボランティアでしてもらうことを基本としようとしています。

地方自治体では、財政難を理由に、今後ますます例外的制度が縮小されていくことでしょう。

そして、市民には保険料を上げるか、サービスを低下させるかの二者選択が行政から迫られるでしょう。

しかし、私たちは、社会保障は国が保障しなければならないものであり、国民にとっての権利であることに立ち返る必要があると思います。



では、財源はどうするのかについてはもう一本次に書きたいと思います。
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