日本とロシアの首脳会談が目の前に迫っています。
実は私は北方領土のことはさっぱりわかりませんでした。たまに北海道に旅行に行ったりすると、北方領土の文字を多く目にすることがありましたが、ほとんど他人事。知床に行ったりすると国後島が見えたりして、結構山が高いんだと思ったことがあります。こんな近くにロシアが、と思ったことは覚えていますが、北方領土、ということに関してはあまり考えたことがありませんでした。
が、今回プーチン大統領が来日にするにあたり、自分なりに北方領土のことを勉強してみました。
その結果道引きだした答え、それが、ロシアは絶対に北方領土を日本に返さないのではないのか、ということです。
なぜかというと、戦後すでに70年が経っています。その70年の間、ロシアの実質的な実効支配が継続していたわけです。この70年という年月は非常に大きいと思います。
そこらへんの無人島だったらいざ知らず、この70年の間にロシアの方々は生活を其の場所に生活の拠点を築いているわけです。そのような人々の生活、環境はどうなるのか。
実効支配の期間が長かったせいもあり、北方領土は事実上、ロシアの一部になってしまっている、と思います。
そしてもっとも重要な点が、ロシアは北方領土を軍事拠点の一つと考えている、ということです。現に、国後、択捉両島に392のロシア軍関連施設を建設しているということです。現在進行形で建設しているのだそうです。
地図を見てもわかるように、この場所って、軍事的に見れば、ロシアにとってはとっても良いところのように思えます。
日本のすぐそばだし、いろいろと情報も得られる。自由に出入りできるだろうし。それに対アメリカということを考えても、大変良い場所のような気がします。敵対国の原子力潜水艦の侵入を防ぐ海の防波堤もあるということです。
アメリカだけではなく、中国や北朝鮮にも圧力をかけられる場所のように思えます。
軍事的に考えれば非常に重要な場所となっている、北方領土。
ロシアが早々簡単に手放すとは思えません。
現にプーチンさん、「ロシアに領土問題は存在しない」なんてことをおっしゃっているのだから、絶対に返還なんて考えていないでしょう。
ロシアの高官の方々、未だに「日露戦争に負けて(完全に負けたというわけではありませんが)悔しい」と思っている方もいるという話も聞いたことがあります。
ロシアが完全に崩壊するか、日本がロシアと戦って勝利を収めない限り、北方領土返還というのは難しいと思います。
では、明日からの会談で何を話し合うのでしょうか?
経済支援?
領土は返さないけれど、経済支援は欲しい、なんて勝手なことをお願いするのですか?
共同声明もないということですし、どうなるのでしょうか。
安倍さん、どういう切り札を持っているのでしょうか。