日大豊山水泳部では、毎日「フォーム練習」を行います。
KICKやPULLのあとに行うことが多く、泳ぎを整えてからSWIMに入ります。
今日の練習メニューだと25m×16本のドリル・フォーム(D・F)練習が各チームに入っています。
日大豊山のドリル・フォーム練習は、全員が同じ練習をするということはほとんどありません。
フォームに関する問題点というのは選手によってそれぞれ異なります。
そのため、それぞれの問題に応じて個別に対応したほうがよいことや自分なりの泳ぎの整え方ができるという利点があるため、各自で取り組めるようになっています。
フォーム練習は技術力を高めるために必要な練習です。
同じ体力の選手であれば、フォームがよい選手のほうが体力を有効に使うことができて有利です。
筋肉の太さや体格が同じであっても、より力を発揮できる筋肉の使い方ができるかどうか、ということがポイントです。
私が考えている強い力を発揮できる筋肉の使い方とは、大きな筋肉(体幹)を手先や足先などにきちんと伝えることができるかどうか、ということです。
それができている選手は、大きなしぶきをあげることがなく、優雅で美しいフォームになります。
どの種目もフォームが重要であることに変わりはありませんが、特にフォームの改善が一番必要な種目は平泳ぎであると感じています。
その理由は、おそらく平泳ぎというのは自然な動きというよりもどちらかというと人工的な泳ぎであり、考えて作り上げるものだからでしょう。
最も抵抗の大きな泳ぎであることも関係していると思います。
そのため練習のすべてをドリルやフォームにあてて、泳ぎの改善をするようなことも必要となります。
体力はもちろんですが、技術の割合が他の種目に比べて大きいのが平泳ぎの特色ともいえます。
2015年4月に上野広治先生監修、技術指導竹村知洋の『みるみる上達! スポーツ練習メニュー 水泳』(ポプラ社)が出版されました。
水泳部の選手をモデルとして、4種目のドリルやフォームを中心とした解説をした本です。
小・中学生向けの本ですが、練習メニューの組み立て方なども掲載されています。
是非、参考にしてみてください!
竹村知洋