瀬戸内巡り、三回目のレポートは、妹島さんが手がけた「家プロジェクト」。
人口約60人の小さな島の再生プロジェクトらしい。
それぞれの建物の中に、現代アートが展示されています。
色々に解釈できるので、現代アートはなかなか面白いのであります。
プロジェクトも面白いのですが、手押し車を押して歩くおばあちゃん達と「こんにちは」とすれ違ったり、
「鯉を見せちゃる~」って、手招きする不思議なおじさんとも遭遇できたり、素朴な感じがなんとも楽しい。
犬島は30年ほど前に、西部警察の撮影現場になったそうで、
その時の貴重な写真も不思議なおじさんに見せてもらうことができました。
おじさんと記念撮影してくるのであった・・・と後悔。
『家プロジェクト』を見て回った終点付近に駄菓子屋さん、
ジェラードののぼりが立っていて、誰もがそこに引き寄せられてしました。
余談ですが、この島には公道が無いのかも・・・ナンバープレートが!?。
@ふると
↓ F邸
↓ S邸
↓ ラビットチェア
↓ I邸のうしろ側・・・正面からの写真取り忘れました~
↓ I邸のお花畑・・・これもアートの一部で深い意味があるのです。
瀬戸内を巡った5月2日のこと、二回目の本日は犬島。
古くは御影石の産地で賑わったところ、また1900年代初めには銅の精錬所も建てられた島。
しかし、銅の生産は10年で終了してしまい、廃墟と化していたその精錬所跡を
犬島美術館として再生、近代産業遺産としても公開されています、。
そして、妹島さんが手がけた『家プロジェクト』なるものも公開されていると言うし・・・。
従妹達に『なんで犬島!?』と言われたって、私としては犬島に渡るのは当然でしょう!!
アクセスは豊島から船で、約30分。 ↓豊島港
犬島に上陸すると、ちょっとかっこいいチケットセンターがあります。
ここで、美術館と家プロジェクトの入場券、そして帰りの船のチケットを購入してから、島内観光スタート。
黒い外壁は板を焼いて炭化させたもので、島内のアチコチで使われていた仕上げ材です。
御影石も色合いがいいですよね。
この島で焼かれたと言う独特のレンガを使った構造物と、手付かずの自然との対比が印象的です。
通常「レンガ」と称されるものが所々に補強で使われているのと比べると、色も大きさも異なることが分かると思います。
銅精錬の副産物を使ったレンガなのだそうです。
色々尋ねる私に、「このおばさん、妙なところに喰らい付くな・・・」って感じで、スタッフの方が説明してくれました。
案内板も黒いレンガと違和感がないように、わざと錆びを出した物が使われていました。
美術館は造りが独創的で、ちょっと怖い感じも・・・。
家プロジェクトはvol.2で。
@ふると
また、ドラマつながりでの建物ネタです。
以前から、訪ねてみたいと焦がれていて、実現できないでいる建物があります。
東京は町田市にある、『武相荘(ぶあいそう)』。http://www.buaiso.com/index.html
白州次郎氏の居宅だったそうで、10年くらい前から公開されているよう。
東京へ出たついでに・・・と、思ったことも何度かあるのだけど、
私の不慣れな足(迷う!)では、都区内から町田までの往復、更に見学となると、
半日以上の時間を割かないといけないようで、
ついでの時でもかなり余裕のあるときでなければ難しいみたい・・・、そんな訳で未だ叶わず。
で、何故この話題かと言うと、以前NHKで放送されたスペシャルドラマが再放送されるそう。
3月27日(日)NHK BS-hi 12:00~ 一挙、三話放映・・・今回は録画をしよう。
そんな情報を得たものだから、また訪ねたい思いが強くなってきました。
今年こそは、きっと!!、必ず!!
@ふると
今日から、岡本太郎の生涯を描いたドラマが放送されるそうです。
『TAROの塔』 http://www.nhk.or.jp/dodra/taro/
ファンという程ではないし、作品のコンセプトとか理解する力は持ち合わせていないし。
でも、迫力のある作品、ユニークな作品、バランスのいいラインなど、観ていて楽しい。
芸術を庶民に開放した・・・って言う感じも、なんとなく好きかな。
だから結構好きな場所、「岡本太郎記念館」。
もちろん、そう度々行けるはずもありません(汗
私にとっては生涯慣れることがない青山、あの辺りは何度歩いても緊張します。
でも、また時間があるときにのんびり訪ねたい。
ずいぶん前の物ですが、ドラマにちなんで写真を何枚か・・・。
@ふると
東北新幹線全線開通ってことで、建築士的・青森観光案内。
東京や京都のように有名な建物がたくさんあるわけではありませんが、
建物好きにお薦め所をいくつか。
近代和風建築物として外せないのが、五所川原市にある『斜陽館』。
現在は太宰治記念館として、公開されいてます。
遠方の知人が来た時、十和田湖・八甲田の次にリクエストが多いところです。
http://www.goshogawara.net.pref.aomori.jp/16_kanko/dazai/syayoukan.html
観光コースとしては、三味線会館、立佞武多の館などをご一緒に。
そして、以前このブログでも書きました、十和田市立現代美術館。設計は西沢立衛氏。
ちょっとスタイルの変わった美術館だけでなく、アートのストリートが面白い。
http://www.city.towada.lg.jp/artstowada/
そこから足を伸ばして、奥入瀬~十和田湖、八甲田の観光・・・かな。
また、青木淳氏設計の青森県立美術館。http://www.aomori-museum.jp/ja/
外側から想像できないボリュームの美術館。
展示はシャガール・アレコが圧巻ですが、でっかい青森犬も、ウルトラ怪獣も楽しめます。
隣接する三内丸山遺跡は縄文時代の巨大集落跡・・・お見逃し無く。
知っている人は知っていると思いますが、弘前市には前川國男氏の作品多数。
春の弘前城の桜の頃や夏の「ねぷた」の頃などの観光と併せて前川作品探訪もお薦めです。
他にも歴史のある建物が多く、いつでも楽しめるところです。
少し前の写真ですが・・前川作品をいくつか。
上から、弘前市役所、弘前市民会館、弘前市立博物館、木村産業研究所
念のためですが、観光の一部に名建築を・・・と言う、ご案内です。
遊ぶ、食すなどなど、楽しめるところは山ほどたくさんありますので、悪しからず。
@ふると http://www.c-fulltone.e-arc.jp/
昨日、放送大学の秋の公開講演会があり、参加してまいりました。
世界の西沢立衛氏が八戸にやってきたのです!!
お話は、私達に身近な十和田市立現代美術館の設計のことから始まって、
豊島美術館のこと、ロンドンのサマーパビリオンのこと、
ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アートのこと、
ローザンヌ連邦工科大学ラーニングセンーのこと、北鎌倉の住宅のこと、
とても分かりやすく、とても面白く、もっと・もっと、たくさんのお話を聞きたかったな。
それぞれが独創的な建物で、個性的な空間なのだけれど、
共通して繰り返される氏の言葉は『環境との連続性』。
何度も何度も現地を見に行って、色んな角度からその土地の環境を観察する。
そこから生まれる発想が、世界を「あっ!!」と言わせちゃうのですよね。
氏の、そして、SANAAの作品を実際にもっと見てみたいなぁ・・・と。
さて、私。
放送大学と聞いて、東京かどこかで西沢氏が講演されているのを、
各地で皆が集まってリアルタイムで聴講する・・・と、思い込んでおりまして。
会場に入って、西沢氏本人がパソコンとプロジェクターの調整をしていてビックリ!
『カメラ持って来るんだった~』と、地団駄を踏ん出しまいました。
おばかさんで、デジカメ持って行かないどころか、携帯電話も忘れたのだ、私は。
そんな私を見るに見かねて、士会支部長Tamakawaさんが携帯でツーショットを
しかし・・・。
「で、コレをどーやってふるとさんに送ればいいの?」って。
いろいろな方法をメールで送りましたけど、首をながーくして待っていて下さいって。
無事に届いたら、ブログにアップしたいと思いますけど~汗
多少ピンボケでも、不細工に写っていても、どうかデータを消さないよう、
全幅の信頼を寄せて、気を長くして、無事に届くことを待っていましょう。
@ふると
建物好きにお薦めの本です。
先日、八戸工大で学生さん達と美術館・博物館の話をしていたとき、
ある学生君、「江戸東京博物館」に衝撃を受けたと言い、そこから菊竹清訓先生の話に。
で、機会があったら「スカイハウス」を見ておいでよ~、と、口を滑らせた私。
学生時代、スカイハウスを実際に見て、衝撃を受けた経験が蘇ってしまった。
で、場所を聞かれて、頼りないふるーい記憶(汗
カテドラル大聖堂や椿山荘の近く、確か・・・?
そう答えたものの、妙に気になって、図書館で見つけて借りてきたのがこの本。
(場所はなんとか、間違ってはいませんでした・・・セーフ)
この本、アーキテクチャーの過去の記事をまとめてそれに最新情報を加えた一冊ですが、
懐かしい建物が満載で、ちょっと嬉しくなりました。
壊されそうな憂き目にあったり、はたまた、保存運動が展開される一方で、
維持に莫大な費用と労力がかかっていることを知って、驚いたり。
有名建築とは遠いけれど、私もメンテナンスができるだけかからない、
設計をと、改めて思うのでありました。
件のスカイハウス、だいぶ前の記事でしたが、
住宅雑誌並みに内部の写真も掲載されていて、悲鳴が出るくらいご満悦。
家族の成長に合わせて、増築したり、リフォームしたり、その変遷も載っています。
建物を愛して長く住み続けることのお手本、今だから見直したい。
いつか、スカイハウスのその後を見に行けたらいいなぁ・・・と。
この本にも設計当時の逸話や色々が掲載されている中銀カプセルタワービル。
いつぞや東京へ行った折に見つけて、懐かしく、遠目でしたが思わず
周辺は、驚くほど景色が変わっていて、おのぼりさんには未来都市みたいでした。
@ふると
先々週の話になってしまうけど、東京へ行ったときに立ち寄った、
藤本壮介展 http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html
箱の中のその中の箱と言うか、一段上のもう一段と言うか、一歩先のそのまた先と言うか。。。
空間の向こうの空間・・・的なこの方の発想は、とても造形的。
独創的な空間構成は、真似できる物ではありませんね~。
『建築は屋根のある庭、庭は屋根の無い建築』なのだとか。
展示されているものはスケッチとか模型とかで、
展示のスタイルがユニークで、壊さないように、ぶつからない様に・・・って感じ
右下のA4横使いには、来場者がそれぞれが思い描く未来の東京を描き込むもの。
時間が限られていたので、持って帰って来ちゃいました。
ファイリングされている物をチラッと見たら、力作ばかりでした。
右上は会期中なら再入場可能なチケットだそうですが。。。
しばらくぶりで、外苑前から表参道まで歩き、妙な緊張感でした。
昨日書いた、旅日記の続きです。
目的地だった友人宅は茨城県でしたが、 友人夫妻が私達を連れ立ってくれたのは、
栃木県那珂川町にある、 『馬頭広重美術館』でした。
北斎生誕250年記念の『富嶽三十六景と風景画展』が催されていました。
江戸時代、こんなにもあっちこっちからの富士山をよくぞ描いて残してくれたと感心。
色使い、緻密な表現、構図などに感嘆。
友人の息子・taiki君に、スタッフの方が(学芸員かガイドか不明)、
有名どころの解説をとても楽しくしてくれました。
あれって、ずっと記憶に残るのだろうな~と、羨ましく思ったり。
さて、この建物、今をときめく隈研吾氏の設計による建物。
内部壁は烏山和紙が行灯風に、床には芦野石と、地元の材料がうまく使われていました。
木とガラス、そして、鉄がとてもバランスがよく、
何より、周辺の景色となじんでいる具合がとてもいいかな・・・。
ただ、ちょっと残念だったのは、軽快な格子の木材が、少々薄汚れてきていること。
まあ、コレも狙いなのかもしれないなどと思ったり、
やはり木材のメンテナンスは大変だと思ったり。
色んな感想を持ちながら、後にしてきました。
中々訪ねることが出来ないところへ、連れて行ってくれた友人夫妻に感謝。
こうしてたま~に会っても、時の流れがあっという間に埋まって、
懐かしい話、年と共に憂う出来事、楽しい近況などを語りあえる友人達に感謝。
また、みんな揃って会えることを楽しみにしています。
文翔館について詳しくはこちら→ http://www.gakushubunka.jp/bunsyokan/
旧県庁舎だったそうですが、一時は廃墟と化していた建物が、
10年の歳月と莫大な費用をかけて修復されたのだそうです。
色々な催事等に活用されて、建物も喜んでいるように感じました。
3枚目の写真は知事室の漆喰の装飾天井です。
花や果物、職人さんが鏝でこさえたんですよ、すごいですよね。
たぶん、あれは『びわ』。人間業とは思えませんね。
以前、訪れた東京の旧古河邸の天井も同じような作りでしたが、
写真撮影が禁止されていて・・・。
こちらでは許されていて、建築馬鹿はちょっぴり嬉しい気持ちになりました。
建物見学など全く乗り気無しな哀愁漂うアラフォーメンズを無理やり誘って、
大会終了後、閉館まで30分と言う慌しさのなかで、まさに駆け足で見て参りました。
玄関を入った瞬間、建物の造作・装飾のすばらしさに
アラフォーメンズの目の輝きは一瞬で変わり、
二人とも館内の至るところでポーズを決めて、写真を撮る展開となりました。
そんなことなら、大会を脱出して早く行けばよかった。
ゆっくりできなかったことには、本当に悔いが残ります。
また、いつか改めて行く機会があればと願うところです。
ふるとちかこ建築設計室http://www.c-fulltone.e-arc.jp/