最近読んだ本
【氷柱の声】 著:くどうれいん
1月末から先週まで、図書館がお休みしていたのですが、
その休みに入る前にドサッと借りていた中の1冊。
芥川賞候補になった時に、お気入りに入れていた。
紹介された内容は、とっくに忘却の彼方でした。
高校生で東日本大震災を経験して、
大学生へ進学し、社会人となり、コロナ禍までの約10年を
一人の女性の目を通じて書かれた物語でした。
被災地に住みながらも、被災していないもどかしさが、
繊細な言葉で綴られている。
私も同じような立ち位置にいて、共感できる。
関わる人物が震災を経験してて、逞しいながらも、かなり切ない。
食事に入ったお店で、テーブルライトのキャンドルを「無理かも」と言う青年。
震災の記憶を綴ったノート。
悲劇を美化して伝えようとする違和感。
経験したことも、感じたことも、今も、そしてこれからも。
ひとり1人が違うし、答えが無い。
忘れないようにもしなければならない一方で、
出来ることなら忘れたい方もいるでしょう。
皆に穏やかな春がくるといいね。
そんな風に思える作品でした。
再読したい本です。
@ふると
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