10月の予定に考えていた、米粉入りレーズン食パン。予定を変更して『米粉レーズンパン』にすることにしました。
何が違うかというと、小麦粉に何割かの米粉を加えたパンの予定を米粉100%のパンに変更したのです。
実は、一昨年も米粉パンを実習したことがありましたが、パン用の米粉って特別なので業者から特別に25Kg取り寄せてもらったパン用米粉を使用して講習をしました。
米粉パンは1次発酵なしという手軽さもあって生徒さんに25kgあった残りのパン用米粉を有料でお分けして好評だったのですが量を限定しすぎて10㎏も残ってしまいました。単純に次の月にまた声をかければ完売したはずなのですが、無理に押し付けるみたいになるのが嫌いなのでそのままずっとあり、期限がとっくに過ぎてしまいました。
だから、会津で手に入らないものを買うのはやめようと思って、スーパーでも買える上新粉で米粉入りパンの講習を計画していたのです。
ケーキ用米粉は和菓子で使う上新粉よりきめが細かいと使えるのですが、パン用は米粉の中に小麦グルテンを添加しないと全く膨らまないのでパンにならないのです。
でも、会津ではグルテンを添加できる製粉所がないために日本で数箇所しかない業者で加工したパン用米粉を取り寄せないとパンは作れないので会津では業務用を取り寄せるかネットなどで他の地域から購入するしか方法はありませんでした。
聞いた話ではもともと、ある大企業がグルテン入り米粉を開発して、他の米粉では作れない米粉パンを広めるのが目的だったとか???(はっきりした内容を覚えていませんが…)
小麦アレルギーにも安心…と売っているパン屋さんもありますが、本来は小麦グルテンを使っているので同じはず、小麦グルテンを使っていないパン用米粉があるかわかりませんが、本当に小麦アレルギーなら勘違いしているパン屋さんもあるかもしれないので食べる前に調べてもらった方がいいかもしれません。
…ところが先月、旦那さまがある雑誌に「喜多方の人が米粉の事で載っていた」と私に見るために買ってきてくれました。
数年前から米粉に興味をもち、米粉やだんご粉でたくさんのレシピを作ってきた私でしたが、会津の米粉にこだわって作ってもざらつきのあるお菓子ができたり、パンは一切つくれないので無理、と思っていたので興味がありませんでした。
でも、せっかくだから読んでみようと読み始めたら…会津のお米でパン用米粉を作っている人が喜多方にいるということがわかり、しかも一般向けに売られていることを知り、会津の米粉を使ってパンが作れると言う事を初めて知りました。その雑誌のよると、自分で作った米を他の地域の製粉業者で、お菓子用とパン用に製粉してもらっているということです。
でも、連絡先も販売している場所もわからない…。ネットで検索しても一切情報なし。
と思っていると、またまた運よく情報が…。たまたま米粉のお菓子講習の相談にきてくださった方の会話から、販売店を知ることができたのです。
…ってなわけで、さっそく買いに行きましたが在庫がなかったので4kg注文して、改めて買いに行きました。
値段も聞かずに買ってしまったので、思ったより高かったのですが、会津産の米粉でパンの講習ができるなら私にとってはすごく嬉しい。この米粉なら、教室で講習しても会津で誰でも買いに行く事ができる。
と言うわけで、午後の講習がなかったこの3日間なんども試作しました。
まずは、米粉レーズン食パン。
米粉パンは以前にも講習したので、その要領で作ったものの、米粉の種類やメーカーによって全然違いました。途中までは。どんどん発酵していったのですが、まだ食パン型の7分目まで膨らんだとこらから、ほとんど発酵しない。おそるおそる触れてみると、発酵オーバーになっていました。当然焼いたらそれ以上にへこんでしまい、失敗。
食パンにするには配合を変えるしかない。それより、実習時間内に焼き上がり、人数分にカットするのはかなり難しいと思い、次にに米粉レーズンパン2年前講習した米粉パンのレシピで作りました。
配合が合わなかったのか、なかなか膨らまず小さくてずっしりしまったハードなパンになってしまいました。パン用の米粉といってもメーカーによってかなり違うようです。
3回目に配合を変えてレーズンなしで作ってみて、前回の教訓も加え、発酵を長めに設定…。すると、今度は思った以上に膨らみ、気がついた時には発酵オーバー気味。そのまま焼いたら少しだけ縮んでしまいました。ところが、そのパンは触ってみるとふわっふわっ。次の日になってもふわふわのままでした。ふわふわなのに食べるともちもちなのが米粉パンの特徴。
でも、一昨年購入したパン用米粉で作ったパンとは見た目が全く違う。一昨年は見た目が小麦粉で作ったパンと変わらずに食べてもちもちだけど、小麦粉で作ったパンとあまり変わらない気がしたのですが、今回は明らかに違いがわかります。今回の米粉パンの出来上がりは不格好になってしまうのですが、米粉って感じがします。なんとなく自然っぽい感じでした。
そして、今日はレーズン入りで昨日の配合で挑戦。昨日より発酵時間を少なめにしたのですがそれでも発酵オーバー直前といった表情。そのまま焼いてみると、オーブンの中では膨らみも縮みもしないでそのままの大きさでした。ふわふわに仕上がりましたが、昨日のパンの方が柔らかいみたい。
まだ、試作は必要なものの。会津の米粉で講習できると自信を持てました。
実は以前、出張の教室で米粉のお菓子を講習したときに、そのときの担当者が
「米粉は国産だからいいですよね」と言っていたので、うなずいてしまいましたが、実は心の中で「業者から買ったこの米粉、本当に国産なのかな~」と感じていました。
外国からお米を輸入しなければいかないこの時代、米の加工品として米粉こそ外国産が使われる事が多いのだと思います。そのとき講習に使った米粉に原産国とか書いていなかったので、国産だと信じたいと思いますが、どうなんでしょうか???
とにかく今、ニュースを見ていると米粉に不安を感じる時期だと思うので、今こそ安心な会津産の米粉にこだわった講習をしたいと思います。
今回購入した米粉ちょっと高めですが、実習時にその米粉を欲しいという方が多ければ業務用サイズの20kgで購入してお分けすることもできます。
一昨年のこともあるので、あくまで実習してからまとめて購入するか、直接 販売店に買いに行っていただくか決めたいと思います。
米粉パンに興味のある方、グラハムパンに興味のある方、レーズンパンに興味がある方がいらっしゃったら是非参加してください。