米粉実験
先日、柳津で実施した米粉のお菓子教室の時、米粉について私の思っていた疑問を聞くことができました。
それは、何故これだけ米粉が注目されているのにケーキ用やパン用に製粉してくれる業者が全国に数が少ないかという私の疑問点です。
会津でもケーキ用、パン用に米粉を製粉する農家の方が増えているそうですが、みんな他県に送って製粉しているのです。会津に広めるなら会津に1個でもキメが細かくなる製粉機があったら、すぐに元はとれるんではないか。と単純に考えていました。
話を聞いたら、元を取るのは無理という事を知りました。その施設を作るには億単位というお金が必要なのだとか。ケーキ用の米粉とパン用の米粉では、キメの細かさも決まっていて、それぞれ使い分けなくてはいけなかったりといろいろあるらしいのです
しかも、会津の方が他県に送って製粉しているのに県内にも郡山に一ヶ所その施設があるそうでが、知らない方が多いのだとか。全国にはたくさんそれだけの設備を揃えたところが増えてきて、市などで購入したところもあるようです。
その話を聞いて私の疑問はますます膨らんでしまいました。
そんな高価な設備がなくても、米粉さえ細かく製粉出来る機械があれば、お菓子は作れるし、パンには自分でグルテンを添加すればいいのに、なんで億単位の設備なんて揃えるのだろう?グルテン入りの米粉を買うのならば、グルテンだけを手軽に買えるようになれば、米粉を購入したり、自分持参したで製粉だけしてもらって、グルテンを買ってパンは作れるはずなのに...。
それについて話たら、今まで詳しく話してくれた人も知らなかったのか、
「だから、その設備に億単位が...」と私の考えとズレがありました。
そっか、この人達は、米粉の普及の為という研修会に行くものの、結局はその高価な機械を売る業者さん達と繋がった研修なのかもしれない。と感じました。もともと米粉のパンや米粉のお菓子が広がったのは、ある業者の開発でその商品を売るためだったという事を聞いた事があります。(事実かはわかりませんが...)
それならば、自分で試してみようと、インターネットでグルテンを取り寄せてみました。
それが昨日届いたので、早速米粉パンを作ってみました。
使った米粉は2種類。1種類は昨年、11月に最初に頼まれた米粉の講習で使用したもの。そのときの担当者がジャスコで買ったお米を郡山の知り合いのお米屋さんで製粉してもらったという米粉をでした。お米屋さんだから、そんなすごい設備はないみたいですがその米粉すごくキメが細かくてそのときの講習のシフォンケーキもしっとり、ふんわりで全くざらつきのないものでした。
もう一種類は、和菓子用の上用粉。上新粉(うるち米の粉)と同じものですが、上新粉より少しキメの細かいのが上用粉です。(地方によっては、上新粉の事を上用粉を呼ぶところもあります)ケーキ用で売っている米粉よりはキメが粗いようです。
量が少なかったのでブレンドしてみました。配合は食パンで形はバターロールで作ってみました。捏ねには通常より時間がかかりましたがグルテンはしっかり出て、ちゃんと小麦粉のような膜が出来ました。
イーストを少なくしたので発酵の時間もかかりましたが、小麦粉のパンより膨らみは悪いようでした。それと釜伸び(焼き始めてからの膨らみ)も悪いようでしたが、それは他の米粉パンと同じです。
でも、ふんわりもちもちのバターロールが完成しました。
今まで作った米粉パンよりもちもちです。ざらつきは全くなく、米粉の香りがあります。次の日になってもぼそぼそになりませんでした。固くしまったけど、しっとり感が残っていてもちもちです。
グルテンの量など、もう少し増やしてやってみたらもう少し膨らむかはやってみないとわかりませんがとにかく大成功でした。
ちなみに日本の麩は、グルテンを主原料をして作られています。それなら、グルテンがスーパーに売られるくらい手軽になる時代が来てもおかしくないはず。
グルテンさえ手軽に手に入れば、米粉を1種類買えば、和菓子、ケーキ、料理はもちろんパンにも使えるのです。
もしかしたら、じゃがいもでもパンが作れるかも???
今度は 、家庭用の製粉機が欲しくなってしまいました。