EPISODE.G レクイエム スペシャル読み切り

□聖闘士星矢 EPISODE.G レクイエム
　スペシャル読み切り

山羊座のシュラとコクトーは、この次元における最後の敵と対峙。
必殺技の聖剣抜刀を放ち、敵を斬断します。
この次元の人類も滅亡しているため、人の気配はなく……。
が、コクトーは、何かの気配を感じるとします。
直後、何者かの攻撃が放たれ、シュラも何者かの存在を感知します。

アイオリアの姿をした者は、懐かしき友の姿だが、私の知る姿とも違う存在。
──別次元のシュラかと、即座に状況を把握します。
コクトー曰く、彼は、我らの知るアイオリアではなく。
我々の知らぬ過去や未来を闘い、そして、ここで滅んでいく存在だと。
シュラは、だからこそと、別次元のアイオリアに助言を請います。
この世界で起きたことは、そちらの世界でも起こり得ると、
別次元のアイオリアは、この次元で起きた事象について語り始めます。

天空神の悲願は、全ての世界を己が支配下に置き、自らの完全復活。
だが、その天空神すら利用し、己の宿願を果たそうとする者がいる。
シュラは、「黒海（ポントス）」と呟きます。
大地母神ガイアを呼び戻し、森羅万象の全てを彼女に返すことが悲願だと。
で、この世界は、ポントスに計略により、大地に還り、
ガイアの意志により、全てが新たなる生態系として生まれかわると。
それ故に、それまで存在していた全ての生命は、岩と化し、滅ぶと。
シュラは、聖闘士たちが岩に封じられているのは、そのためかと推測。
アイオリアは、ポントスと聖域で一度見えたことがあり、
あの刻、倒せていれば、全てが救われていたかも知れないと悔恨します。
そして、聖闘士を取り戻せなくては、その世界に未来はないとし、
星座を今一度輝かせ、「聖衣」を現世に取り戻せと助言します。
シュラは、オレの世界の聖衣は、全て破壊し尽くされ、灰燼と帰したと。

アイオリアは、我が刻は、尽きる。この世界に光はないが、
お前の世界には、燃えゆく光が残されているかも知れんとし、
「鳳凰座」の聖闘士が存在するならば、「彼」は、希望の光となると。
シュラは、一輝か！？と衝撃を受けます。
アイオリアは、この世界には、鳳凰座の聖闘士はない。
全てが破壊されても、灰の中から蘇る。再生を司る力など神話に過ぎん。
だが、不死鳥が存在するならば、その炎は、希望であり、奇蹟と成ると。
シュラは、その一輝は、黄金聖闘士になり、獅子座と成った。
お前を継ぐ者こそ、不死鳥なのだと、別次元のアイオリアに告げます。
アイオリアは微笑み、鳳凰の焔纏いし羽撃きが獅子の牙を蘇らせると。
 シュラは、助言を聞き、まだ希望の光が残されていると決意を新たにします。