ぽってり重たいお腹を抱え、城崎から一路香住へ。
香住での目的地は、第28番薬師霊場の
大乗寺さん。別名、応挙寺。
若いころの応挙に才能を見出し、応挙をサポートしたお寺なんだそうだ。
後に応挙はこの恩に報いるために、お寺の襖絵を一門を上げて描きます。
お寺の設計段階から加わり、全ての部屋の絵が繋がりを持ち、入った部屋から仏様のいらっしゃる場所まで、霊山を登るがごとくの構図となっております。
その絵は、襖を開いても閉じていても一枚の絵となるように描かれており、その技法は、もうもう感嘆のため息しか出ません。
更に襖絵のすごいトコロは、(この日は雨で戸が閉じられておりましたが)晴れて扉を開いていると、庭の木々や池ともつながりを持っており、更には遠く日本海までにもつながるように描かれているのです。
いやー。もう、脱帽っす。
一つ一つの絵にも、八方睨みの技法が使われていたり、だまし絵のような技法があったり。
ひと部屋ごとに説明をして下さるお陰で、すっごくよく解りました。
実際に応挙の手になる襖絵は数部屋しかないのですが、全ての部屋の構図は応挙が指定して弟子や息子に描かせたそうです。
ちなみに息子の応瑞の作品は鯉や亀が多く描かれてましたね。10歳そこそこの子供が書いたとは思えないスンバラな鯉です。
他のお弟子さんの作品も素晴らしくって。
大興奮だったのは、二階(別途料金必要)の控えの間に描かれたお猿!
こういう時は中国の金絲猴のような、手長足長のお猿がよく描かれるんですが、こちらのお猿はニホンザルです。
あれ、岩田山のお猿さんに似てました。(剃り込み入ってたんだもーん)
っつーか。2階がある事自体にも、ビックリしました(笑)
じっくり襖絵を堪能した後は、お薬師様にお参りです。
どこかのご家族のこどもちゃんがしっかりお薬師様を拝んでくれていて、ごっつ嬉しかったり。
雨が降って寒いんだけど、心がポカポカの大乗寺さんでした。
大乗寺さんは亀居山ですので、屋根瓦や扉のマーク(?)が亀の字でした。
ちょっとカッコよくって素敵な亀の字。
写メ撮るのを忘れてました。残念。
猿の間の興奮冷めやらぬオイラでございましたが、帰り道、ふと見上げた門の彫り物にお猿さん発見!
か・・・可愛すぎるぅ~
大乗寺さん、オイラのハートをギュッと握って、つぶしちゃいましたね。
きっとまた来ます。
しかしまだまだ、我らの旅は続きます。