クラブ活動

　お客さんに高校の時のクラブ活動を聞いた。

　私 「高校の時、クラブは何をしてたん？」
　客K「俺、野球しててん」
　私 「ポジションは？」
　客K「ピッチャーや」
　客N「道理でお尻が大きいんや。ピッチャーはお尻が大きい方がエエモンなあ」
　私 「ほんだらK君は安産型やなあ」
　客K「俺、女と違う！」
　私 「N君は何してたん？」
　客N「硬式テニスや。マスターは？」
　私 「俺、軟式ペニス！」
　客N「なんや、ふにゃチンかいな」

　一句：放課後に　心身鍛える　部活動
　謎かけ：クラブ活動とかけて、政府の大臣と解く。どちらも(主将・首相)がいます

雇用依頼

　60歳の男性客が、会社の対応に不満を持ち10日間ほどズル休みをしていた。

　お客「俺、会社クビになりそうやねん。時給1000円で雇うてや」
　私　「スナックは女の子が働くとこや。なんでオッサンを雇わんなアカンねん」
　お客「冷たいこと言いなや、弱いモンいじめして…」
　私　「弱いモンいじめて、零細企業に無理を言う方が弱いモンいじめや」
　お客「そない言わんと皿洗いでもゴミ掃除でも何でもするから、時給1000円で雇うてや」
　私　「そこまで言うんやったら、時給1000円…、払(ハロ)てくれたら雇うたるわ」
　お客「何でお金払(ハロ)て仕事せんなアカンねん。もうエエわ！」

　一句：失職不安　雇って欲しいと　雇用依頼
　謎かけ：雇用依頼とかけて、学校の昼休み時間と解く。どちらも(求職・給食)をします

樹海

　店に来るたびに「樹海に行って死にたい」と言う60過ぎで独身のお客さんが来た。

　お客「俺、青木ヶ原の樹海へ行って死ぬねん」
　私　「それ、来る度に一日じゅかい(10回)は言うてるなあ。もう500回以上聞いてるで」
　お客「嘘とちゃうで。65歳になったら樹海で死ぬねん」
　私　「死ぬ死ぬ言うてる割には菜食主義やしジョギングして健康に気ぃ使(ツコ)うてるやん」
　お客「それは、病気で寝込んだら樹海に行かれへんやん。それまで健康維持せんと」
　私　「屁理屈を言うてもう…。それで一体、なんでそんなに死にたいねん？」
　お客「生きててもしゃーないからや」
　私　「何で生きててもしゃーないねん？」
　お客「エッチ無かったら、死んだ方がエエ」
　私　「ほんだら、エッチしてないんか？」
　お客「自分でしてる。しやけど本番はしてないねん」
　私　「なんや、寂しいなあ」
　お客「男は女とセックスする為に生きてるんや」
　私　「そんなん、いつから思う様になったん？」
　お客「生まれた時からや」
　私　「マセた赤ちゃんやったんやなあ。まあ、樹海に行って昔を述懐しーや」

　一句：終(ツイ)の場所　富士山ろくに　樹海あり　
　謎かけ：樹海とかけて、正々堂々と戦わないと解く。どちらも(秘境・卑怯)である

ブログ掲載

　ブログの話をしていたら携帯電話で私のブログを見られる様にして欲しいとお客さんが依頼したので早速、見られる様にした。

　お客「ブログ、面白いなあ」
　私　「俺が書いた(客の)浅やんのネタもブログに掲載してるで」
　お客「へえ、どんなネタ？」
　私　「模造刀振り回して留置場に入れられた話や。結構、ウケたで」
　お客「俺のこともブログに書いてや」
　私　「ネタがなかったらブログは書かれへんがな」
　お客「どんなネタがエエのん？」
　私　「何か事件を起こすとか、とにかくインパクトがあるのんがエエなあ」
　お客「ほんだらマスターを殺して刑務所に入ろかなあ」
　私　「俺を殺したらブログを書かれへんがな！」

　一句：強烈な　ブログ掲載で　ウケ狙う
　謎かけ：ブログ掲載とかけて、環境調査機関が汚染状況を調べると解く。どちらも(現況・元凶)を知らせる

置時計

　先日、義父が白内障の手術で入院した。病室に置時計がいると言っていたので買って行ったが、妻の姉が既に持ってきていたので家に持ち帰った。
　自宅の寝室にはそれまで大小の目覚ましが3つあり、これでで4つ目となった。

　妻　「どれか要らんのん捨てたら？」
　私　「いや、また使うで」
　妻　「アンタ、ホンマにモノを捨てへんなあ」
　私　「そうや、しやから自分(妻)が今ここに居てるんやで」
　妻　「なんやそれ、しょってるなあ。上から目線で…」
　私　「ほんだら下から見よか」
　妻　「無理して下から覗き込まんでもええて。邪魔になるから、どれか一番古いのん捨てたらどうやの」
　私　「ほんだら自分(妻)やん」

　一句：置時計　アラーム鳴れば　起きとけい
　謎かけ：置時計とかけて、九つの岩と解きます。どちらも(クロック・九ロック)です

時価

　お客のYさんが先日、彼女と二人でちょっと有名な天ぷら屋さんへ行ったのだが、天丼だけでは物足りないとマグロの刺身盛り合わせとレンコン饅頭を追加した。
　刺身の値段は『時価』と書いていたが、店構え的には大した事はなかろうと思っていた。がしかし…

　客Y 「天丼だけやったら2000円そこそこで済むはずが、勘定が8000円もしたわ」
　私　「彼女の手前、エエ格好をしたからや」
　ママ「きっとそのマグロの刺身が高かったんやで」
　客Y 「ほんま、時価は怖いわ」
　客M 「時価て、寿司屋みたいやなあ」
　私　「寿司屋のトロは高いで」
　客M 「僕やったらなんぼ？」
　私　「M君は肥えてるからトロトロの豚トロでタダや。脂ばっかりやもんな」
　客M 「なんや、僕は値打ちが無いんかいな。ほんだらマスターは？」
　私　「俺は大トロや」
　ママ「アンタはトロはトロでもトロくさい。お客さんに失礼な事ばっかり言うてお客さんを減らしてるで」
　私　「ほんだら俺は、タダより安いマイナスかいな」
　客Y 「不景気な時にマイナスはアカンわ」
　私　「不景気な時に時価もアカンな。店が潰れるのんも時価ん(時間)の問題や。そこんとこ店主も時価く(自覚)せんな」

　一句：注文も　躊躇してしまう　時価の札
　謎かけ：時価とかけて、入れ歯の出来具合と解く。どちらも、その時の(市価・歯科)で決まる

奥手

　2カ月ぶりにT君が来た。

　私　「久しぶりやなあ。N子ちゃんが長い事、顔を見(メ)－へん言うて心配してたで」
　ママ「N子ちゃんがT君の事、奥手やて言うてたわ」
　客T 「俺の事、何も知らんのに…」
　私　「そうや、奥の手を持ってるのになあ」
　ママ「その奥手と違う」
　私　「ほんだら、こうか？」と、カウンターに手を置く。
　ママ「それは手を置くや」
　私　「ホンマはおくて(送って)、て言うたんと違うか」
　ママ「あの子、いつも帰りが怖い言うてたからなあ」
　私　「誰も襲えへんのに…」

　一句：成熟に　なりきれなくて　奥手かな
　謎かけ：奥手とかけて、新しい市長が研究や新事業に援助しないと解く。どちらも(女性・助成)慣れしていない

さとうきび畑

　お客のK子さんが森山良子の“さとうきび畑”を唄いはじめて6分経過。

　ママ「長いなあ」
　私　「K子さん、気ぃ使わんと歌を続けてや」
　(約7分経過)
　ママ「それにしても長いなあ」
　私　「気にせんでエエよ、2曲分貰うから」
　ママ「なんでやねん！」
　(約8分経過…伴奏だけになる)
　お客「ここで終わりかな？」
　私　「もう、ええ加減に終わりやろ」
　(またモニターに歌詞が出た)
　ママ「ええっ、まだあるの？本人、唄いながら段々嫌になってきたんと違う？」
　私　「周りの人も嫌になってきてるで」
　(約9分経過…伴奏だけになる)
　私　「これでもう終わるやろ」
　(しかし、しつこくモニターに歌詞が出た)
　ママ「ええーっ、まだかいな」
　私　「3曲分貰わんなアカンなあ」
　ママ「ホンマやなあ」
　(10分後、ようやく唄い終わった)
　ママ「ようよう終わったなあ」
　私　「歌詞は“ざわわ、ざわわ”やけど、周りはシーンとしてるで。ホラ見てみ、M君が寝てしもたがな。それも青い顔をして」
　客K 「私の歌で寝たんと違うで、さっきから酔うてたやん」
　(カラオケ採点機が90点を表示)
　ママ「わあ、90点が出たわ」
　私　「エエ点出たなあ、また唄うで、きっと。さとうきびの歌だけにまた聞くのんキビしいなあ」

　一句：長い曲　さとうきび畑に　うっとり、ぐったり
　謎かけ：さとうきび畑とかけて、社会主義者が政党を作ると解く。どちらも(砂糖・左党)ができる

ホテトル

　お客のYさんがウキウキした顔で入って来た。
　私　「えらいウキウキして、エエことでもあったんか？」
　客Y 「さっき、天王寺のホテトルに行って来てん。良かったわ」
　私 「それで顔がホテットルんかいな。因みにホテトルはなんぼするのん？」
　客Y 「70分13000円」
　私 「70分もあるのん？セックスの後は間(マ)がもたんなあ」
　客Y 「大体女の子はペット好きやから、ペットの話をしたらのってくるで。犬とか猫とか」
　私 「鼠とか…」
　ママ「鼠はペットと違う！」
　私 「しやけど家で飼(コ)うてるやん」
　ママ「飼(コ)うてるのんと違う！勝手に居てるんや」
　そこへ40歳前半のM君が入ってきた。
　客M 「なんや、面白そうな話してるなあ」
　私 「ホテトルの話をしてんねん。エエとこらしいで。いっぺん行ってみ」
　客Y 「ヒトにホテトルを勧めるんやったら、一回、自分の目で確かめて来んな」
　私 「ママ、13000円おくれ」
　ママ「なんで私が亭主にソープ代をやらんなアカンのん！」
　客M 「マスターはホテトルに行ったことがあるの？」
　私　「俺はホテトル行かんでもモテトル」
　ママ「エエ格好言うて。モテル言うてもビール・ケース2箱モテルだけやんか」

　一句：ホテトルを　思い出し、顔　火照っとる
　謎かけ：ホテトルとかけて、独立開業してひと儲けすると解く。どちらも(性交・成功)ビジネスである

お金を落とす

　60代の男性客が浮かない顔をして入って来た。

　私 「どないしてたん？長い事、来(ケ)－へんかったやん」
　客S「先月、7万円落としてん」
　私 「へえ、7万円も？勿体ないなあ。落とす時、俺に言うてや、拾いに行くのに…」
　客S「そんなもん分かってたら落とせへんわ」
　私 「それにしても7万円は大きいで、俺とこの1カ月の売り上げや」
　客S「1カ月に7万?そんな事あれへんやろ」
　私 「すまんすまん、5万円やったわ」
　客S「余計少ない！それにしてもお金落としたからエエ人とのデートがパーになったわ」
　私 「よかったやん」
　客S「なんでーな、デートがパーになったんやで」
　私 「お金が無いからいうてデートしてくれへん様な女はやめて正解。いずれ金の切れ目は縁の切れ目になるから」
　客S「あの人はお金でとやかく言う女と違うで。俺がお金を落として格好つけへんからや」
　私 「それにしてもSさん、お金をよう落とすなあ。この店では落とさんと…」
　客S「なんや、ちょっとしか飲めへんから、嫌みかいな」
　私 「あ、ごめんごめん。よう落としてくれてたわ」
　客S「ええ、そうか？」
　私 「オナラを…」
　客S「もう、エエっちゅうねん！」

　一句：トラの子の　お金を落とし　気を落とす
　謎かけ：お金を落とすとかけて、性質の違うモノと解く。どちらも(遺失物・異質物)です