新型肺炎「さらに拡散リスク」 死者9人、発症400人超
感染の拡大が続く中国の「新型コロナウイルス」による肺炎の最新情報。
中国政府は、22日午前から初めて記者会見を開き、死者が9人にのぼり、「さらに拡散するリスクがある」という見方を示した。
国家衛生健康委員会は会見で、「新型コロナウイルス」について「ウイルスは変異する可能性があり、さらに拡散するリスクがある」と述べ、さらに感染が拡大するという見方を示した。
また、死者が9人にのぼり、発症者が440人に達したことを明らかにした。
年末に「原因不明の肺炎」として問題が表面化してから、中国政府が会見を開くのは初めて。
これまで中国当局は、「ネット上でデマを流した」として、8人の処罰を発表し、厳しい情報統制をしていたが、感染の拡大を受けて、初期対応や情報公開の不備を指摘する声も高まっている。
こうした中、アメリカのCDC(疾病対策センター)は21日、武漢市への旅行から西部ワシントン州シアトルに1月15日に帰国した30代の男性の感染を確認したと発表した。
アメリカでの発症者確認は初めて。
新型コロナウイルスは変異している
中国衛生当局者は22日、感染により9人の死亡が確認されている新型コロナウイルスについて、適応し変異しているとの見解を示した。感染拡大を食い止めるのは困難な状況とみられる。
同当局者は記者会見で、ウイルスは野生生物を違法に取引する市場から発生したと説明した。
昨年末に中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染は、北京や上海など国内の他の地域に加え、米国、タイ、韓国、日本、台湾といった国外にも拡大している。