All you need is love

日々感じたことを自由に綴っていけたらいいなぁと思います。 皆さんと繋がっていけることに喜びを感じています❤︎

2008-07-07 00:30:14 | 出会い“人”
年齢は40歳、体が大きくて、見た目はちょっぴり怖い
イメージはジャイアンが大人になった・・・みたいな
だけど、涙もろくて優しくって、とても男らしい人、それがイチさん

イチさんのお母さんはイチさんが小学生の頃亡くなった
今では難しい病気にもちゃんと名前があり、医学は進歩し、
完治できる難病も増えている
イチさんのお母さんはおそらく白血病だった
その当時は病名もなく、治療法もなく、イチさんのお母さんは亡くなった

時が過ぎて、イチさんも大人になり骨髄バンクの存在を知る
先にドナー登録していたイチさんのお姉さんの骨髄が
何千分,何万分のイチの確率で適合し、ドナーになっていた

イチさんも看護士の奥さんと結婚し、骨髄バンクの話をした
ドナーになればリスクも伴い、家族の同意が必要だった
奥さんは既に登録ししていて、イチさんもすぐに登録をした

イチさんには確信があった
“自分の骨髄が誰かの命を救うことができる”

数年後、イチさんの元に骨髄提供依頼の一報が届いた
健康診断の結果、その時は見送ることになった
まだ若かったイチさんはヘビースモーカーで不規則な生活を送っていたからだった
この時を境にイチさんはタバコを止めた

また数年後、骨髄提供の依頼があり、骨髄を提供した
イチさんの骨髄がひとりの命を救った
骨髄提供してから数ヶ月後、一通の手紙が届いた
「命を救ってくれてありがとう」
イチさんは男泣きした

そして先週、またイチさんは骨髄を提供した
前回の骨髄提供から5年… イチさんに迷いはなかった
数ヶ月前から健康状態に気を使い、体のベストコンディションを保った
体調を崩して薬を飲むことも許されない

イチさんからこの話を聞くとき、いつも当たり前だけど真剣に聞く
イチさんの思いや言葉を少しも違わずに受けたいと思うから
飾り気なしにありのまま語ってくれるイチさん

骨髄を採取する日の朝、今年見た初日の出のメールを送った
「サンキュー」

4日間の入院生活を終えて出勤してきたイチさん
いつもと同じ、何も変わらない

だけど、どこかでひとつの命がまた煌めきはじめている






コメント (2)
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