日々雑感

読んだ本やネット記事の感想、頭に浮かんでは消える物事をつらつら綴りました(本棚7)。

「ワインをめぐる10の香りの物語」(NHK-BS)

2014-02-08 13:56:08 | 趣味
 香りと味を考える際に、ワインは外せません。
 NHK-BSの再放送をしばらく前に録画しておいたものを試聴しました;

ハイビジョン特集 ワインをめぐる10の香りの物語 ~第13回世界ソムリエ・コンクール2010チリから~
 3年に1度開かれる世界ソムリエ・コンクール。
 選び抜かれたソムリエたちが一堂に会し「世界一の鼻」「世界一の舌」、そして「世界一のサービス」を競い合う。

 物語の“語り手”は、2人。
 ひとりはアジア・オセアニア大会で優勝し、日本人として田崎さん以来 15年ぶりの優勝を狙う森覚さんの妻、呉葉さん。
 呉葉さんは覚さんが日本一になった夜にプロポーズされ、世界一への挑戦を二人三脚で支えてきた。

 彼女が婚約前からずっと書いているブログをもとに、若いふたりの挑戦を描く。

 もうひとりは、2月末のチリ大地震で被災しながらも、チリの大地を愛し、
 その力を表現するワイン作りに情熱を燃やす醸造家、マリオ・ゲイセ。
 「すべては壊れた。だがワインは、自然の一部として生き残った…」

 2人の語りがつむいでいく、10のワインと香りの物語。
 是非お楽しみください。
 (以上、NHKのBSオンライン から抜粋)


 意外というか、驚いたのがブラインドテストの的中率の低さ。
 世界最高レベルの鼻と舌を持った達人ソムリエ達が集うコンクールの決勝でも、なかなか当たらないのです。
 ふ~ん、そんなもんなんだ。

 この場面を見ていて、私は古代中国医学の「脈診」という診断法を連想しました。
 名医達が皇帝の脈を取り、診断して薬を処方する・・・その診断がバラバラで一致することは希と読んだことがあります。
 微妙な世界なんですねえ。
 しかし薬が効かないと、名医は職を失うどころか処刑される場合もあるとのこと。
 ああ古代中国の医師に生まれなくてよかった(苦笑)。

 番組では3人のソムリエにスポットライトを当てて進行します。
 一人は日本人の森覚。アジア代表です。
 一人はフランス代表のダビッド・ビロー(David Biraud)。
 一人はイギリス代表のジェラール・バッセ(Gerard Basset)。フランス人です。

 結局、森さん以外の2人+スイス代表のパオロ・バッソが決勝に残り、ジェラールが見事栄冠を勝ち取ったのでした。
 その3年後の第14回大会ではパオロ・バッソが優勝しています。

 ワイン製造の現場を映像で見るのは新鮮でした。
 チリのブドウ畑では、一人の所有者の同じ土地なのに隣り合った畑からできたワインを別の名前で販売しています。
 地形により風の当たり方が違うので、同じように作っても違う味わいになるとのこと。
 ほんまかいな?
 と誰もが思うことを先読みしてか、大学研究所で成分分析を行なったところ、やはり含有する化学物質レベルでも違いが確認できたのでした。

 それから、収穫の時期による味の違い。
 10日ごとに遅らせて摘み取ったブドウから作った複数のワインをテイスティングすると、味わいが異なることが判明。
 それも、遅らせた方がフレッシュな味わいになる不思議さもソムリエから報告され、研究者は「よくよく観察すると、ブドウの香りのピークが2つあることに気づいた」とのコメント。
 
 う~ん、奥が深すぎる・・・。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。