好きだから、才能があるわけでもなく
頑張っても、体力が並はずれてつくわけでもなく
<登山だって、賢い頭が必要だから>
頭脳もダメ、体力も、どちらかといえば虚弱体質
それにもまして、神経質で不眠症、腰痛、ひざ痛、水を飲んでも太る体
こんな私が、雪山、岩壁、高峰に憧れて
頑張る、がんばる、体力づくり
暇さえあれば、本棚のぼりに、テーブルケンスイ、スクワットを50回と
プロテイン飲んでは、ダイエット、空腹と食べたい気持ちが喧嘩してめまいする
そこまでしても太る私は意気地なしなの?
憧れの山すそに立っただけで高山病がついてまわる
こんな私を
山の神様は受け入れてはくれないけれど、ただ祈った
ヒマラヤの山すそに触れさせてくださいと
マッターホルンの山頂を踏めますように
6000mの風を感じたくて南米をさ迷い歩いた日
山の師の一言、○○さんは、普段はまったく、ダメ人間で、危なくて眼を離せないけど
時々、驚きの手をみせてくれるので、つい、面倒見たくなる!
このほめ言葉?に益々、山にのめりこんで呪縛されてしまったのか
気が付けば、心も体もボロボロ、限界の時を感じながらも
なお、3度目のマッターホルンの岩壁にへばりついてた私
だが、マッターホルンの山神は私を受け入れてはくれなかった
傷心の中、ツェルマットの街角で聴いた「ビバルディの四季」今も忘れがたく
山女が山からとき離す儀式のように心が壊れていった
絶望が壊れていく心と体に追い打ち
無気力と無関心が自分を責めて、終わりの時を選べとささやく
我儘な私は、わけもなく相方をさけてた
ただぼんやりと時が進んで行く日々の中で
ある日、突然「美しき人」がやってきた
奇跡のように言葉が天から下りてくる
無気力、無関心から、のめりこみ人間復活して
ひたすら追う「美しき人」
名も知れず、ただ、テレビ映像の中で「存在感」だけが輝いてた
その人の名は俳優「イ・ビョンホン」
彼の魂の演技は
なぜか、山から得られるの感性と喜びによく似た感情
表現のできない体じゅうの血が煮えたぎる喜び
魂が呼び合う感情とでも言おうか
山以外で初めて知る、奇跡だった
ひとは笑うだろう
韓流なんかにのめりこんでと
だからこそ、私が出逢えた「美しき人」
輪廻転生、遠い、とおい、昔にすれ違ったのかも知れない
貴方から、たくさんの奇跡を頂いたのだから
あの山からの魂と貴方からの魂と
私の体で合体して命の炎が明るくして
今日、今を生きる、勇気をありがとう