古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十章 地震・津浪乃記・その八十四

2012年04月19日 07時24分23秒 | 古文書の初歩

 

 

 

地震津浪乃記第二十一ページ、上の写真の三行目四行目

解読 して遂に新和蘭に至りて止む。

    第五小火脈其源は 大日本乃中州より発し「マリアナ」

読み 『貫通』して遂に新和蘭に至りて止む。

    第五小火脈其の源は 大日本の中州より発し「マリアナ」

解説 「遂尓」・・・「尓」は「に」。 「新和蘭」・・・右に小さい文字で「日本ノ南ニアタル嶋世界也」と説明が有ります。新和蘭とは、オーストラリア『豪州』の事。「嶋世界」とは一つの島が「一大陸」とされている事を意味するものと思われます。第五大火脈は、カムチャッカが出発点でオーストラリアが終点となる大火山帯であると言う事を書いています。 「源は」・・・「は」は「盤」の崩し字です。 「大日本」の上が一字分空いているのは、「欠字」と言って、普通天皇や将軍の名前を書く時、恐れ多いのですぐ上を一字か二字分空けて書く習慣になっていますが、「大日本」も敬意を表して空けたものと思われます。「闕字『けつじ』」とも書きます。 「中州」・・・『ちゅうしゅう』中央。ど真ん中。