152歳の誕生日 (PART 1)
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デンマンさん。。。 カナダの152歳の誕生パレードを見に行ったのですか?
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いや。。。 残念ながら見に行きませんでした。。。 真由美ちゃんは見に行ったのでしょう?
たまにはお祭り騒ぎを見たいので、楽しみにしていたのですわ。。。 久しぶりにワクワクする気分に浸りたいと思って、お友達と出かけたのです。。。
そう言えば、真由美ちゃんは日本にいる頃、和太鼓のグループに入っていたと言ってたよね。。。
よく覚えていますね。。。
だってぇ~、お祭りが好きで、それで和太鼓を始めたと言ってたでしょう! それに、海外公演まで参加したというのだから、本格的じゃありませんかァ!
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でも、私は実際には公演メンバーではなくて補欠でした。。。
だけど、補欠メンバーとはいえ 一緒に同行したのだから、真由美ちゃんの“ウデ”も認められていたわけですよ。。。 もし、公演メンバーが急に病気にでもなったら、真由美ちゃんが代わりにバチを持って太鼓をたたくわけでしょう?
一応、そういういう役目でしたわァ~。。。
。。。で、真由美ちゃんはお祭り気分になってバンクーバーでカナダ152歳の誕生日のパレードや花火大会を楽しんだのですか?
ええ。。。 楽しみましたわ。。。
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。。。で、デンマンさんはカナダデーに何をしたのですか?
真由美ちゃんが僕に声をかけてくれなかったので、ひとりでスタンレーパークに出かけたのですよ。。。
何をしに。。。?
バンクーバー市立図書館で借りていた本を3冊持って、サンドイッチをつくって カフェオレを魔法瓶に入れて出かけたのです。。。
つまり、読書ですか?
そうです。。。 朝起きたら ものすごく天気がよかったので、マンションで一日中過ごすのが馬鹿らしいので、少しは日光浴をしようと出かけたわけです。。。
本を読みながら日光浴ですか?
いけませんか?
かまいませんけれど、カナダの152歳の誕生日にスタンレー公園で読書というのは、なんだか、パッとしないのではありませんかァ~?
もちろん、それだけではないのですよ。。。 あのねぇ~、カナダの誕生日を祝って正午に祝砲を21発撃つのです。。。
スタンレー公園の中でですか?
そうです。。。 毎日午後9時になると、時報を告げるように大砲をズドンと一発撃つのですよ。。。
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でも、カナダの誕生日には、大砲を3台並べて 21発撃つのです。。。
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これはエリザベス女王の93歳の誕生日のときの祝砲ですよね。。。
そうです。。。 残念ながらスタンレー公園の祝砲のクリップがなかったので、女王の誕生日の祝砲のクリップを貼り付けたのだけれど、背景が違うだけで、大砲を3台並べて21回ズドド~~ンと打ち上げるのは全く同じです。。。
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スタンレー公園での祝砲
砲身が4メートルぐらいで。。。 僕は10メートルほど離れた最前列に行って見たのだけれど、これがすごかった!
どのようにすごかったのですか?
まず、耳をふさいでないと、鼓膜が破れてしまう感じですよ! 爆発する振動が空気を伝わって、内臓に響くのです! 胃袋がドスンと振動する感じ!
デンマンさんの鼓膜は破れてしまったのですか?
鼓膜が破れないように両手で耳をふさぎましたよ!
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でもねぇ~、驚いたことに、儀式だから軍人が12人ぐらい5メートルぐらい離れたところに整列して監視しているのですよ。。。
両手で耳をふさいでないのですか?
両手をピシッと両脇にたらして、不動の姿勢なんですよ! あの距離だったら、間違いなく鼓膜が破れてしまいますよ。。。
きっと慣れているので、鼓膜がデンマンさんの鼓膜よりもずっと厚くなっているのではありませんか! 3倍ぐらい厚くなっていて、その程度では絶対に鼓膜が破れないとか。。。
いや。。。 21発打ち上げたら、あろうことが、すべての軍人が一斉に耳栓をはずしているのです! 笑っちゃいましたよ!
なるほど。。。
耳栓してなかったら、絶対に鼓膜が破れていたと思いますよ。。。 とにかく、空気を震わせながら内臓をドスンと振動させるのには、驚きましたよ。。。
マジで、デンマンさんの内臓が振動したのですか?
空気の振動も顔面にぶつかってくるのですよ。。。 僕は、初めて、あの砲弾の破裂のすさまじさを初体験したのです。。。 真由美ちゃんは「シェル・ショック」(shell shock)というのを聞いたことがあるでしょう!?
ええ。。。 確か、第一次世界大戦の時に塹壕で戦っている兵士が真近に爆弾が破裂して大怪我などをすると、その体験がショックとなって精神的にダメージを受けるというようなことですよね。。。
そうです。。。「戦闘ストレス反応」とか「戦争神経症」という障害なのですよ。。。 その症状をシェル・ショック (shell shock) と呼んだわけです。。。 日本語では、「砲弾ショック」とか「戦場ショック」と呼ばれているようです。。。
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つまり、デンマンさんも、初めて砲撃音のすさまじさに、シェル・ショックの疑似体験をしたと言うのですか?
もちろん、僕の鼓膜が破れたわけでないし、怪我をしたわけじゃないけれど、戦場で実際に真近に砲弾を受けて手を吹き飛ばされでもしたら、まず間違いなく「シェル・ショック」で精神的なダメージを受けるだろうと納得しましたよ。。。
つまり、カナダの152歳の誕生日にデンマンさんは第一次世界大戦のシェル・ショックの疑似体験をしたわけなのですねぇ~。。。
そういうことです。。。 で、疑似体験を振り払うように木陰の芝生に寝そべって 本を読みました。。。
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