欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

『日本人は元々、カラフルな色を使いこなす民族であったのだが…』

2016年01月23日 09時24分00秒 | 建築のうんちく




『奈良の都は、赤い柱に緑の窓枠の寺院、天井画は極彩色であった!』




私は、奈良で『奈良時代の木造建築』の研究をしていた時期がありました。

『皆さんは、奈良時代の寺院が、どのような色彩だったかを、想像出来ますでしょうか?』



ほとんどの方は…

『モノクロの世界を連想されるのではないでしょうか?』



現在…

『解体修理されている、薬師寺東塔は1300年前に建てられた姿を今に残しますが、解体前の塔の感じは、黒っぽい感じでした。』

『でも、これは、創建当初の色ではないのです。』



創建当時は…

『柱等の木材部分は、赤くて、窓や窓枠は、緑色だったのです。』

『はっきり言って、ど派手な色彩の寺だったのです。』

『薬師寺だけでなく、他の寺も同じく、ど派手だったのです。』



そもそも…

『日本民族は、カラフルな色彩を好む民族だったのです。』

『戦国時代の甲冑なども、赤い糸をはじめ、カラフルな糸をふんだんに使って造られていて、日本人特有の美意識を感じます。』



それが…

『江戸時代になると、派手な着物等を、贅沢と考え、一気に地味な文化へと変貌して行きます。』

『そして、地味な色彩が、ワビやサビを感じると言う不思議な文化へと変わって行きました。』



この傾向は…

『建築物や絵画と言った、芸術文化にも、大きな影響を与え、最近迄、この傾向は続いています。』



日本では…

『この地味な色彩文化に、違和感を感じ、最初におかしいと言い始めたのは、岡本太郎さんだった様に思います。』



『岡本太郎さんは、縄文土器の様に、形を越えた形! 奈良時代の建築物や絵画の様に、色を越えた色! に日本人の特徴を見いだしました。』



最近は…

『NHKのアナウンサーも、白いワイシャツだけでなく、カラーシャツを着る事も多くなりました。』

『通勤のサラリーマンも、もっと、色彩豊かな仕事着で良いのではないかと思います。』



だいたい…

『仕事のできる人程、派手で、リクルートスーツみたいなものを着ている人なんか居ません!』

『有名な戦国武将だって、皆、派手な出立ちで戦場に赴いたのです。』



色彩豊かな生活は…

『人生を豊かにし、毎日の生活に活気を与えてくれます。』

『家の中の壁紙を、派手な色に変えるだけで毎日の生活に活力が出るのです。』



…レッツ!派手!



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『外壁のモルタル壁が、土台... | トップ | 『家は車と同じで消耗品也!…... »
最新の画像もっと見る

建築のうんちく」カテゴリの最新記事