ある別荘の土地が売られていました。
売主は40年前に、この物件を購入しました。
ちょうど近くに海があるので、別荘ライフが楽しめます。
売主は土地に家を建てて、別荘として使っていました。
しかし、高齢になってきて、次第に、別荘を使わなくなりました。
長年、放置されて、敷地内は草が生い茂る、木々は伸び放題、荒れています。
草の除草、木々の伐採だけでも、費用がかかる物件です。
あまりにも木々がすごいので、土地の中までよく見えませんでした。
しかし、よーく中を覗き込んで見ると、中に、ゴミが投げ込まれていました…
長年、管理しないで放置された物件というのは、やっぱり不法投棄されますね。
周囲も別荘地なのですが、みんな木々が伸びています。
伸びた木々によって、周囲は日陰になっていて、日当たりが悪いです。
そして道路には、落ち葉が大量に落ちていました。
誰も掃除しないので、堆積した落ち葉で、滑ってこけそうになりました。
今の時代、わざわざ田舎で別荘を持つ需要なんて、ほとんどありません。
別荘の需要がない上に、草と木がボウボウの放置物件ならば、ますます売れないです。
この別荘放置物件は、売り出し価格があまりに高いので、担当の不動産屋に「高すぎないか?」と言いました。
すると不動産屋は即答しました。
「これでも、もう随分(値段を)下げたんですよ。」
「売主が購入した時(40年前)は、高かったんです。」
「だからこれ以上の値下げは無理です。」
このように、不動産屋は矢継ぎ早に言いました。
『昔は高かった』
→ これ、売主や不動産屋の決まり文句です。
ああそう、それがどうかしましたか?
昔、バブルだった日本は、不動産がアホみたいに高額でした。
でも今は、安いんです。
安くても、売れない時代なのです。
バブル期に、高い値段で購入した物件(別荘)を、少しでも、元を取ろうという売主の魂胆。
ろくに管理もしないゴミみたいな物件を売って、ちょっとでもお金を得ようと言う、なんと厚かましいのでしょう。
不動産というのは、資産ではありません。
不動産なんて持つと、①税金はかかる、②管理(土地内の草刈・建物の修繕など)をしないといけないなど、お金がかかって仕方ないです。
なので、資産を持っている人が、不動産(別荘や別宅)を持つことは、何らおかしいことではありません。
労働者やちょっとした小金持ちが、金食い虫の不動産を持つと、人生は不動産に振り回され、身を滅ぼしますよ。
別荘の値段が、激しく下落しています。
昔、高かった別荘物件は、現在では10分の1~50分の1まで、値を下げています。
高い時に購入した人は、大損です。
暴落した別荘物件を、つい、「安い!」と思って購入することはやめましょう。
「安かったから買ってみたけど、別荘はやっぱり使わなかった」ということで、再び売却に出しても、もう二度と、その別荘物件は売れることはありません。
安い別荘物件にご用心!