欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

ワガママ大工が欠陥をつくる!

2013年04月19日 15時45分29秒 | 大工に用心




『世の中に大工と言う名の資格はない!』



一般に「大工」と言ってもピンキリです。

神社やお寺の様な、伝統的日本建築を建てる「宮大工」の様に、何年も厳しい

修行をしなければならない「大工」も居れば、鉄筋コンクリートの基礎枠を、

ベニヤ板でつくるだけの「型枠大工」まで居ます。


普通、大工になるには、中学を出て、どこかの工務店の「棟梁」のもとで修行

して、ドジをやっては顔が平行四辺形になるくらい殴られながら、一人前の

「大工」へと育って行くものでした。


その頃の「大工」は責任感があり、おかしな仕事をする事は、少なかったので

すが、今は時代が変わり、「暴力反対!」「体罰反対!」の世の中になってし

まって、「棟梁」がドジをやらかした「若い衆」を殴ろうものなら、殴られた

「若い衆」は、とっとと仕事をやめてしまいます。


「大工」の仕事みたいに職人の技は、理屈ではなくて、「体で覚える」もので

ありますので、親方の仕事を盗むくらいの根性がないとダメなんです。


現代では、そんな根性のある大工も少なくなり、「人権」「自由」「民主主義」

の元で大人になった若い大工は、「施主」さんに敬意を持つ事も少なくなり、

とにかく、お行儀が悪いです。


私は、建築士ですので、現場で若い大工にダメだしすると、わざと聞こえない

ふりをしたり、ロクに返事もしない有様です。

あげくの果ては、「俺の仕事の仕方にケチをつけやがって!」と、言ってキレ

る訳です。


法律上、「建築士」は「大工」に指示指導する義務及び権限がありますので、

この様な態度は、誠に許されざる事です。


「体罰反対!」もわからない訳ではありませんが、「ワガママな大工」を量産

してるのは事実です。


我が国では、「大工」と言う資格はありません。


誰でも明日から「大工」を名乗れるのです。

きちんとした職人教育をしないと、今に大変な事になります。


少なくとも、「自由」を教えるなら、「がまん」と言う事も躾けなければなり

ません。



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