「春の女神」というと
何を連想しますか?
レンゲ畑を飛び交うミツバチ?
う~ん、ちょっと大きさのイメージが合わんのう。
では、冬眠から目覚め
ウロウロ歩き始めた森のくまさん?
女神というイメージじゃないなあ。
最近飛び交い始めたツバメ?
うんうんこれはかなりイメージが近い。
でも、違います。
ネイチャー業界(どんな業界じゃ)で、
春の女神というと
ギフチョウ
日本で絶滅が危惧されている
喋々である。
大阪で唯一その姿が見られるという
大和葛城山に登ってきた。
宝塚以降、3回目の葛城山である。
この山には、そうさなあ
だいたいもう20回以上は
登っているけれど
ギフチョウは見たことがない。
ま、ギフチョウが好むカタクリも
あまり見たことがないので
この季節にあまり来たことがないのだろう。
人が多いGWを避けていたからね。
で、まあ今回はその春の女神
に会ってみよう(そうや、カタクリもそう呼ばれている)
ということで、行くことにした。
駐車場の満車を覚悟して行ってみたら
何とも拍子抜けの
ガラガラでした。
長い間、閉鎖されていた
くじら滝コースが開通していたので
久しぶりにそちらのコースで
登って行った。
歩き始めるとさっそくありました。
これ
もちろんギフチョウでもカタクリでもない
「ミヤコアオイ」
ギフチョウが卵を産み付ける
ウマノスズクサ科の植物です。
つまり、幼虫の食草となるわけですね。
一年に1枚ずつ葉を増やしていき
根元に、じみ~な茶色い花をつけます。
女神との出会いを予感しながら
歩き続け、2時間くらいでくじらコースを
登り終えた。
ロープウェイの山上駅から
山頂へと続く道には
観光客がちらほら見られました。
その横の自然研究路の入り口あたりに
カタクリがあるはずです。
と、ありました、ありました。
これが春の女神と呼ばれる
カタクリ
高さ20cm位の花です。
色といい、姿といい
春の女神の名にふさわしい姿でしょ。
でもギフチョウは飛んできません。
昔は、金沢の山々で
その姿をしょっちゅう見ていたのですが
この山ではまだ見たことがありません。
果たして本当にいるのか?
もう捕獲されまくって
1頭(蝶は”頭”と数えます)も
いないんじゃないかと
思い始めたその時、
目の前をひらひらと飛ぶ蝶が
2m位先にとまりました。
はやる心を抑えつつ
静かーに近づいていき
パチリ
おお~、撮影成功です。
翅の一番外側前方の
黄白色の部分を見てください。
一番先っちょが小さく内側に
ずれていますね。
間違いなく、ギフチョウです。
春の女神というよりは
「春の貴婦人」の方が
ふさわしいかもね~
以上、こうして、絶好のお天気の下
観光客も思ったより少なく
静かだった葛城山で
春の女神達に出会えた
GW初日のことでした。