えーっと、道がわからなくなってしまいました。
まさかここかなと思って試しに入っていくと・・・
正解でした。
前方にずっと道が続いています。
ここらあたりまで来ますと、
葛城山が近づいてきます。
なおも田んぼ道を進み、
集落に入ったところで道の真ん中に
でっかい岩がじゃまっけに置かれています。
よく見ると六地蔵が刻まれているようです。
じゃまっけなんて言ってすみません。
そこを目印に、山とは反対側に下っていきます。
小学生の下校時間らしく、
ちびっこどもが「こんにちは~」と大声であいさつしていきます。
さすがに写真は遠慮しておきましょう。
このあたりの地名は「櫛羅(くじら)」といいます。
海もないのになぜと思うでしょう。
この地名は古くからあって
「御霊」の読みからきているようです。
県道を横切ると「鴨山口神社」がありました。
う~ん、以前なら「変な名前の神社やなあ」
と思ったカモしれませんが、
ここまで読まれてきた人ならもうわかりますよねえ。
鴨族が住んでいる一帯への
入り口の神社なんやね。
と、思ったらそれは違ってました。
「鴨」はあの鴨族の鴨なんですが、
後の「山口」が朝廷に用材を献上する
「山口祭」というのがあって、
それを司っていたんですねえ。
この神社にある御霊大神坐像が、
「櫛羅」の起源という説もあるようです。
カメラを持った中高年が
熱心にあちこちを探っておられました。
きっと御同業なんでしょうねえ。
そこを後にして、葛城山ロープウェイへの道に出て、
山を見上げますと、
朝にはあんなに白かった山も
すっかり雪が溶けたようです。
ここで、何と携帯のバッテリーが空になり、
カメラのバッテリーも怪しくなっていることに気づきました。
カメラは予備のバッテリーがあるのですが、
携帯は車に戻らないと充電できません。
せっかくナビで距離を測っているのに、
アプリも中断したようです。
何とか生きててくれないかという思いで
急ぎ足で歩きましたがやはりだめでした。
あ、でも葛城のロープウェイが描かれた
マンふただけは撮っておきました。
それにしてもいつもならバッテリーもなんとかもつのに、
途中、仕事関係の長い電話があったことが
影響しているのかもしれません。
御所駅直前の15キロを過ぎたあたりで
お陀仏となっていました。
まあ、それでもとにかくこれで
今回の濃密な歩行は終わりました。
神話と山麓の神々に触れ、
気持ちのいい道を歩かせていただいた
とても素晴らしいコースでした。
一度歩いたところは、
かなり興味が薄れるのですが、
ここは是非もう一度歩きたい
と思わせる道でした。
今回の歩行を通じてまた
いくつか歴史の点々が増えたような気がします。
今後の歩行の中できっと
ここの点とつながる点と出会うことがあるだろうな
と確信できるコースでした。
葛城の神々に感謝して、
長くなりましたが
このシリーズようやく終わりです。