にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

2019年もよろしくお願いいたします

2018-12-28 17:00:00 | つれづれ
本日12/28で2018年の診療を終了しました。
1年間いろいろとご迷惑もお掛けしましたが、ありがとうございました。
2019年の診療は1/4金から開始いたします。
気持ちを新たに職員一同頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。^-^

「インフルエンザの検査を受けて来てください」は間違った指導です

2018-12-21 09:51:20 | 病気のはなし
毎シーズン問題になることですが、インフルエンザやノロが流行しているというニュースが流れると、いきなり「病院に行って検査を受けて来てください」という指導が増え始めます。
まるで「インフルエンザやノロだけが問題、そうでなければどうでもいい」とでも思っているのかという騒ぎようです。(実際に、ニュース等で流れなければ、同じ症状でも何も言われません)

確かにインフルエンザやノロは、他者への感染力が非常に強く、大きな流行をすることが分かってはいますが、発症したとしても軽症に経過する人も多く、さらには20-30%は症状の出ない不顕性感染であることも事実です。
大切なことは病名ではなく、病状です。
どんな疾患を疑い、どんな治療や対応が必要になるのか、診察でそれを見極めていくために、医師が必要と思えば様々な検査も行った上で、治療方針を決めていくのであって、学校や園、場合によっては保護者が気にしている疾患だけ検査すればいいわけではないのです。

文部科学省は「学校において予防すべき感染症の解説〈平成30(2018)年3月発行〉」において、「診断は、診察に当たった医師が身体症状及び検査結果等を総合して、医学的知見に基づいて行うものであり、学校から特定の検査等の実施を全てに一律に求める必要はない。治癒の判断(治癒証明書)も同様である。」としています。
   >>>学校において予防すべき感染症の解説はここをクリック

インフルエンザ(あるいはノロ)探しのための受診ではなく、子どもの健康を守るための受診となるように、保護者・学校や園・医療機関が協力して対応できるように、良いコミュニケーションが取れるといいですね。

危険なマナー「エスカレーターの片側空け」

2018-12-17 17:00:54 | つれづれ
今日配信の「乗りものニュース」にこんな記事。
皆さんは、エスカレーターは立って乗るもの(歩かないのが正しい)って知っていましたか?

危険なマナー「片側空け」は変わるか エスカレーター「歩かないで!」 東京駅で対策

「歩かないでください」利用者に声掛け

JR東日本が2018年12月17日(月)から翌年2月1日(金)まで、東京駅で「エスカレーター歩行対策」を試行しています。
期間中は、中央線ホームに通じるエスカレーター2基と、京葉線ホームに通じるエスカレーター4基の手すりや乗降口に、「手すりにつかまりましょう」などといった内容を、文字と絵で表した掲示物が貼られます。壁面には「エスカレーターでは歩かないでください」「お急ぎの場合は階段をご利用ください」「左右2列でご利用ください」といった大型掲示物も。くわえて12月21日(金)までの5日間は、特製のビブスを着用した警備員が、利用者への声掛けも行っています。

東京周辺では、エスカレーターで急ぐ人のために右側を空けることが、ひとつの「マナー」として定着しています。それを改めようとする今回の取り組みについて、JR東日本東京支社に話を聞きました。

――なぜエスカレーターの「歩行対策」を実施するのでしょうか?
エスカレーターを歩き、人や荷物にぶつかることによる転倒事故をなくすのが第一です。ケガをされている方、杖を使っていらっしゃる方、お子さん連れで手をつないで利用される方なども、安心して乗られるようにする目的があります。これまでも、全国の交通事業者や日本エレベーター協会などと共同で「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーンを展開し、ポスターなどで啓発してきましたが、2017年度から当社独自で、今回のような「歩行対策」を東京駅で行っています。

――過去の「歩行対策」では、どのような効果があったのでしょうか?
わずかながらですが、エスカレーターを歩く方が減少しました。やはり意識を切り替えていただくことは難しいところがあります。今後もこうした対策を進め、徐々に変えていきたいと考えています。

エスカレーター「片側空け」で、不安な思いをしている人もいる

交通事業者などによる「手すりにつかまろう」キャンペーンは、2008(平成20)年から始ったものですが、日本エレベーター協会によると近年、一部の事業者で、従来のポスターなどによる啓発から一歩踏み込んだ対策を実施する動きもあるとのこと。警備員による利用者への声掛けも、これまでにJR東日本や東京メトロ、名古屋市交通局などで行われてきました。

消費者庁によると、東京消防庁管内では2013(平成25)年までの3年間で、3865人がエスカレーターでの事故により救急搬送されており、そのほとんどが転倒、転落によるものだそうです。

こうした事態を受け、国土交通省は2017年に「エスカレーターの転落防止対策に関するガイドライン」を策定。ハード対策のほか、「エスカレーターにおける事故を防止するためには、正しい乗り方が守られることが重要」として、「手すりにつかまろう」キャンペーンなどの安全教育が有効であるとしています。

この国土交通省のガイドラインで「手すりにつかまろう」キャンペーンとともに紹介されているのが、2017年から都内の駅などで、エスカレーターの両側に立ち止まって乗ることを呼び掛けている東京都理学療法士協会の取り組みです。同協会が訴えているのは、右側レーンを歩く習慣がある東京のエスカレーターにおいて、「右側に立ち止まって乗りたい人がいる」ということ。病気や障害により左半身が不自由な人は、不安定ながらエスカレーターの左側に立ち、その横を人が歩くときに不安な思いをしているそうです。

協会では、そうした人が右側に立って利用しやすいよう、「わけあってこちら側で止まっています」と書かれたキーホルダーも作成。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに、東京におけるエスカレーターの「片側空け」をなくすことを目標に掲げています。

日本エレベーター協会によると、そもそもエスカレーターは歩いて利用することを想定しておらず、昔から歩かないように訴えてきたそうです。協会がウェブサイトで実施しているアンケートで「エスカレーターの歩行は、やめたほうがいいと思う」と答えた人の割合は、2013年度の67.8%から、2017年度には70.6%にアップ。様々な活動を通じ、徐々にながら「立ち止まって乗る」という意識が浸透しつつあるといいます。

ちなみに、エスカレーターは両側に立ち止まって乗ったほうが輸送効率がよい、という分析結果も。2015年と2016年にロンドン地下鉄のホルボーン駅で行われた実験では、片側を空けておくのと比べて30%多くの人を運べたそうです。

もうすぐ冬休み、食べ過ぎと運動不足に要注意です!

2018-12-14 11:09:28 | 病気のはなし
暖冬はどこへやら、毎日寒いし、雪は降るしで、冬本番になってしまいましたね。
気温の低さと中途半端な雪で屋外での運動は難しい上に、クリスマス会だ、年末年始だと、家の中で食べてばかりの生活になりがちです。
そうなると待ち構えているのが、皮下脂肪の劇的増大、そう休み太りです。
毎年年末になるとブログに書いていますが、休み太りを防ぐためには、
1.炭水化物の摂取過多に注意
「休み太りする=あちこちに余分な脂肪がつく」ですが、元をただせば過量な(消費しきれない)炭水化物を中性脂肪に換えて貯めこんだものです。
小腹が空いたと言って菓子パンやおにぎり、スナック菓子などを食べてしまうと、あっという間に炭水化物過多になってしまいますから、同じ食べるなら、アーモンドやチーズ、ヨーグルト、小魚、大豆製品など、タンパク質中心のものにしてみましょう。
2.屋内でもできる運動をして、とにかく筋肉を使う!!
スポーツのような、時間や場所、仲間などを必要とする運動が出来なくても、階段の上り下り、ペットボトル体操など、自宅で簡単に毎日続けられる運動を取り入れましょう。
「背筋を伸ばして良い姿勢でいるだけ」でも、姿勢を保持する筋肉が頑張ってくれるので、これも立派な運動です。(静的運動といいます)
そう考えれば、テレビを見たりやゲームをするとしても「ゴロゴロ寝転がって」や「背中を丸めて」ではなく、よい姿勢でなら一種の運動です。(笑)
チョッとした工夫で肥満になることを防ぐことができますから、皆さん頑張って、年明けスッキリした姿で仲間に会いましょうね。

39~56歳男性の風疹予防接種が無料化に!

2018-12-11 11:56:26 | 病気のはなし
厚生労働省が、定期予防接種の機会がなかった現在39~56歳の男性を対象に、2019年から21年度末までの約3年間、全国で原則無料でワクチン接種を実施する方針を発表したそうです。
対象は1962年4月2日~1979年4月1日に生まれた男性で、予防接種法上の定期接種に位置付けて原則無料化されます。
ただし、ワクチンを効率的に活用するため、対象者はまず抗体検査(無料)を受け、結果が陰性だった場合に予防接種を受けることになります。
詳しいことは、正式な発表を待つことになりますが、「ワクチンうって、麻しん風しん撲滅」にようやく一歩前進です。

安易な薬剤・サプリメントの摂取はお勧めできません

2018-12-11 09:38:29 | 病気のはなし
高校駅伝の一部強豪校で貧血治療用の鉄剤注射が不適切に使われていた問題が発覚し、日本陸上競技連盟が、高校、中学、大学、社会人の競技団体に使用実態の調査をするという報道がありました。
思春期は、成人に向かって急激に体格が変化し、ホルモンバランスが変わり、また女子では月経発来があったりなどで、鉄欠乏性貧血が起きやすい時期です。
中でもアスリートの場合には、筋肉量の増大による鉄需要の増大、汗や消化管からの鉄排出量の増加があることに加え、特に女子では体型維持のために誤ったダイエットが行われることも少なくなく、鉄摂取不足(鉄以外の栄養素もですが)になって、鉄欠乏性貧血の発生が多い傾向があります。
貧血になると、血液中で酸素を運んでいる赤血球中のヘモグロビンが減ることで体内に十分な酸素が送られず、有酸素運動の能力が低下するので持久力が下がり、パフォーマンスが低下してしまいます。
鉄欠乏性貧血になってしまった場合には、食事で積極的に鉄の含まれた食品を摂取するとともに、鉄剤を内服することで比較的簡単に改善します。
ならば、どんどん鉄を摂ればいいのではないかと考えたくなりますが、そこに落とし穴があります。
鉄を過剰に摂取して本来必要な量を超えた時、尿や便から排泄されてしまえば問題ないのですが、残念ながら鉄は排泄されずに体の各所に沈着し、肝臓や心臓、甲状腺などの機能障害を起こす可能性があるのです。
当然、鉄欠乏性貧血になっていないにもかかわらず、持久力向上などを目的に鉄剤の漫然とした投与(特に静脈注射での投与は経口摂取よりも鉄の過剰が起きやすい)をすると、そのリスクは非常に高いものとなってしまいます。
鉄欠乏性貧血が疑われる時には、医療機関で採血検査を行えば簡単に確認することができます。
また、鉄補充を行う場合でも、定期的に血中の鉄や体内の鉄貯蔵状態を確認することで、安心して鉄の適正な摂取が可能です。
パフォーマンス向上には鉄さえ入れておけばいいなどと、安易に市販のサプリメント等による鉄摂取を行わずに、心配になった時には医療機関に相談をしてくださいね。

さいたま国際マラソン

2018-12-10 13:22:48 | トレーニング&ダイエット
2年ぶりに、さいたま国際マラソンに行ってきました。
上り下りの多いタフなコースの上に、暖冬どこへやらの今冬最強の寒波襲来で寒くて風も強く、厳しいコンディションの大会でした。
スピード練習も走り込みも不十分だったことが最大の要因なのですが、15km過ぎからズルズルとペースが落ち、ゴールは自己ベストから15分近くも遅い3時間27分41秒と、かろうじてサブ3.5だけはクリアという結果でした。
次のフルマラソンは3月の板橋Cityですが、冬場もう少し真面目に練習をして、何とか自己ベスト更新を実現したいと思います。

いよいよ12月、師走だけど…

2018-12-05 17:47:12 | つれづれ
今年もいよいよあと4週間弱で終わりを告げようとしています。
エルニーニョ現象の影響で暖冬のため、何だか冬らしくない感じもありますが、今週末はとうとう寒波到来のようですね。
青森県もインフルエンザが流行期に入ったということですが、まだ爆発的な広がりにはなっていないようで、むつ地区では発生を聞いていません。
ただ、むつ病院の情報ではマイコプラズマ肺炎が多数出ていること、伝染性紅斑(リンゴ病)、溶連菌感染症、RSウイルス感染症に加えて、胃腸炎の発生も見られ始めているので要注意ですね。
年末に向かっていろいろな行事もあると思いますが、体調管理には注意し、調子が悪いときには無理な登園・登校は控えるように心がけましょう。