感染性胃腸炎の症状(腹痛、嘔吐、下痢)で来院される方がだんだん増えてきました。
この時期になると「学校や職場でノロの検査を受けるように言われた」という受診が多くなるのですが、どんぐりでは検査を行っていません。
それは以下のような理由からです。
1.検査をしても治療法は変わりません
ノロウイルスに対する特異的治療(治すことができる治療)はなく、他のウイルス性胃腸炎と同じく、安静と補液で自然治癒を待つことになります。
2.感染しても発病しない人がいます
飲食店や給食センターなどで食中毒が発生した場合に、保健所の検査で複数の感染者が見つかることがありますが、その中には全く症状を認めていない人もいます。
東京都健康安全研究センターの調査では、「検査した検体のうち、年間約2割程度が不顕性感染によるものと推定される」と報告されています。
つまり「症状がないからノロウイルスに感染していない」とは言えないということです。
3.医療機関が行う検査では、陰性でもノロに感染していないとは言い切れません
一般医療機関が行う「ノロウイルス抗原検査」は、結果が早く出るメリットがありますが、ノロウイルスに感染していても陽性とならない場合もあり(リアルタイムPCR 法という精密検査での検出率を100%とすると、キットの検出率は31~42%くらい)、確実にノロウイルスに感染していないことを確かめることはできません。
4.医療保険で検査を行えるのは一部の方のみで、それ以外の場合は医療費全額(検査費以外も)が自費負担となります
保険が適用されるのは、3歳未満の乳幼児や65歳以上の高齢者など、ごく一部の方に限られています。
診察や投薬は保険を使い、検査のみを自費で行うことは認められていませんので、医療費全額を自費とするか、医療機関が無料で検査を行うかの二者択一となります。
5.一部の職業を除いて、陰性が確認されるまで検査を行うことはありません
便中へのウイルス排泄は発症後3週間くらい続くとされていますが、調理職場などでの食中毒発生などを除けば便中からノロウイルスが確認できなくなるまで検査を繰り返すなどということはなく、症状が治まれば集団生活に戻っているのが通常です。
もちろん、ノロウイルス胃腸炎の流行を防ぐことは大切ですから、胃腸炎症状がある場合には、ノロウイルスを念頭にした感染拡大予防対策をすることが必要です。
詳しいことについては、下記のサイトなどを参照してみてください。
●厚生労働省のノロウイルスに関するQ&A
●東京都健康安全研究センター「ノロウイルス対策緊急タスクフォース」最終報告
この時期になると「学校や職場でノロの検査を受けるように言われた」という受診が多くなるのですが、どんぐりでは検査を行っていません。
それは以下のような理由からです。
1.検査をしても治療法は変わりません
ノロウイルスに対する特異的治療(治すことができる治療)はなく、他のウイルス性胃腸炎と同じく、安静と補液で自然治癒を待つことになります。
2.感染しても発病しない人がいます
飲食店や給食センターなどで食中毒が発生した場合に、保健所の検査で複数の感染者が見つかることがありますが、その中には全く症状を認めていない人もいます。
東京都健康安全研究センターの調査では、「検査した検体のうち、年間約2割程度が不顕性感染によるものと推定される」と報告されています。
つまり「症状がないからノロウイルスに感染していない」とは言えないということです。
3.医療機関が行う検査では、陰性でもノロに感染していないとは言い切れません
一般医療機関が行う「ノロウイルス抗原検査」は、結果が早く出るメリットがありますが、ノロウイルスに感染していても陽性とならない場合もあり(リアルタイムPCR 法という精密検査での検出率を100%とすると、キットの検出率は31~42%くらい)、確実にノロウイルスに感染していないことを確かめることはできません。
4.医療保険で検査を行えるのは一部の方のみで、それ以外の場合は医療費全額(検査費以外も)が自費負担となります
保険が適用されるのは、3歳未満の乳幼児や65歳以上の高齢者など、ごく一部の方に限られています。
診察や投薬は保険を使い、検査のみを自費で行うことは認められていませんので、医療費全額を自費とするか、医療機関が無料で検査を行うかの二者択一となります。
5.一部の職業を除いて、陰性が確認されるまで検査を行うことはありません
便中へのウイルス排泄は発症後3週間くらい続くとされていますが、調理職場などでの食中毒発生などを除けば便中からノロウイルスが確認できなくなるまで検査を繰り返すなどということはなく、症状が治まれば集団生活に戻っているのが通常です。
もちろん、ノロウイルス胃腸炎の流行を防ぐことは大切ですから、胃腸炎症状がある場合には、ノロウイルスを念頭にした感染拡大予防対策をすることが必要です。
詳しいことについては、下記のサイトなどを参照してみてください。
●厚生労働省のノロウイルスに関するQ&A
●東京都健康安全研究センター「ノロウイルス対策緊急タスクフォース」最終報告