にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

一転しての猛暑!熱中症にご注意を!!

2019-07-29 07:47:03 | 病気のはなし
冷夏かと思いきや、ここにきて突然の猛暑、30度越え予報の連発です。
こういうパターンで心配されるのが熱中症です。
身体が十分に暑さになれていない状態なので、発汗を含めて体温調整(冷却)が上手くいかないことが予想されます。
こまめな水分・塩分補給はもちろんのこと、炎天下や高温下での長時間の運動や作業は避ける、室内でも積極的にエアコンを利用するなど、対策を講じましょう。
もしも熱中症が疑われるときは、涼しいところに移動させ、塩分・水分を十分に与え(意識がはっきりしないときはダメ)、全身の冷却(体に水をかけて扇風機などで風を当てるなど)をして、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
身体の冷却について、以前は首や脇の下・脚の付け根などを冷やすとよいとされていましたが、この部分だけが低温になるとかえって全身の発汗等が抑制されてしまうため、局所を冷却する場合には手のひらや足の裏の方が効果的というデータもあります。
楽しい夏休み、しっかり熱中症対策をして、元気に楽しんでくださいね。^-^

冷夏ですが、夏風邪にはご注意を

2019-07-22 17:15:56 | 病気のはなし
今年は冷夏、毎日肌寒くてまったく夏らしくありませんが、そんな中でも夏風邪、全国的に流行が言われていた手足口病が出始めました。
典型的(教科書的)には、手のひら・足の裏に水疱、膝・お尻に丘疹、口の中に口内炎ができ、発熱を伴うことやウイルス性髄膜炎になることもある病気なのですが、ここ数年はヘルパンギーナのように高熱が続いたり、水痘と間違うような全身の発疹(水疱を含む)が出たり、爪などの変形をきたしたり、脳炎・脳症や心筋炎、まひなどを伴ったりするが全国的に多発しているようです。
ウイルス性疾患なので特別な治療はなく、水分(口内炎があるので、本人が嫌がらないものを選んで)をこまめに与え、ゆっくりと休むのという対症療法が基本です。(水分も摂れない状態になったり、合併症が出たりした場合は、入院も必要になることがあります)
ウイルスは、見た目の症状が落ち着いた後も、口からは1-2週間、便からは3-4週間にわたって排出されるので、症状のある間だけ登園・登校を中止しても感染拡大を防ぐことはできないため、発熱がなく、水分や固形物を普段と同じように摂れる状態になれば登園・登校は可能です。
とは言っても、無理をして病気が良くなることは絶対にありませんから、まずは自宅でゆっくりさせて様子を見てあげましょうね。

B型肝炎ワクチンについて

2019-07-20 11:13:27 | お知らせ
現在日本で使われているB型肝炎ワクチンには、国産のビームゲンと輸入品のヘプタバックスの二種類がありますが、このうちヘプタバックスについて、原液の製造が一時中止となり供給がストップしています。(再開時期は2020年半ば以降の予定とのこと)
そのためビームゲン1種類しか使用できない状態となり、全国的に供給が不安定になってきています。
先日にはどんぐりにも医薬品卸さんから今後の供給が確約できないとの連絡があり、今後のB型肝炎ワクチン接種については、供給状況によっては接種の延期もあり得ることを予め了解していただいた上で、定期接種(0歳児)のみ対応させていただくこととしました。
大変不便をおかけしますが、どうぞご理解ください。