ご隠居さまになってからは録画したテレビ番組を昼間にひとりで見て過ごすことも多くなりました。
その中で「ポツンと一軒家」も好きな番組のひとつです。
日本各地の山深いとても不便そうなところに住んでいる人たちが紹介されますが、様々なエピソードがなかなか興味深いです。
スタッフさんが言葉遣いも丁寧でお年寄りにやさしいのも好感が持てます。
さて、テレビの番組案内で2月21日の放送は「桜島の見える鹿児島のポツンと一軒家」と紹介されていたのに見逃してしまい「しまった!」と思ったのですが、なんと今は良い時代ですね。
見逃した番組も後で無料で見られるTVer(ティーバ)というアプリがあるんです。
さあ、テレビクルーはいつものように番組の始まりからどんどんと細い山道を登っていきます。
鹿児島なのに雪も積もっており大変な思いをしてやっと行きついた先の一軒家。
(グーグルマップによると我が家から車で30分の同じ市内でした。)
そこに住んでいたのは1人暮らしの83歳のおじいさん。
婿養子に来たおじいさんは奥さんと16年前に死別してからも〒義理の両親が残した山や土地を守るために猫二匹と静かに暮らしているんだとか。
自分で家を建てたり、野菜を育てたり、山の手入れをしたり、一人でもやることはいっぱいあって毎日が忙しいそうです。
しかも今は離れ離れに4世帯しかいない集落の自治会長もしており、登ってくる人のために山道の側溝も一人で掃除をしているのだとか。
昔の人はとにかく心も体も強く、少々の事で泣き言も言わず、いろんな生きる術を知っているのだなあと痛感させられますね。
こういう先人たちが脈々と今の豊かな日本を作ってきてくださった訳です。
毎日ダラダラと暮らしている自分だったら、80を過ぎて一人で生きることはおろか、野菜や米を作ったり、杵と臼で餅をついたり、他人のために側溝を掃除したりもできないので、すぐ町に引っ越して少しでも楽な生活を選ぶだろうな。
妻と「そろそろいつどっちが先に逝ってもおかしくない年になってきたね。」と言う話になり、せめて足腰だけでも鍛えておこうかとタスキと電灯を持って夜のウオーキングに出かけるのでした。