GUINNESS BOOK

英国系パブ&ビール飲み歩き日記+α

黒色綺譚カナリア派『眼だらめ』 … パブから拡がる新しい世界

2006-02-05 | その他の愉しみ
「今週から公演が始まりますんで、良かったら…」
先週のPangaeaで、たまたま隣に座られた方は役者さんでした。

黒色綺譚カナリア派第五回公演『眼だらめ』。
黒いチラシには、障子の前で眼帯を外す着物姿の女性。
丸尾末広の絵を思い出させるような、独特の美学に溢れています。
私の趣味や日常とは、全くシンクロしない世界。

でも、これも何かの縁。
こうやって、今まで縁が無かった世界を覗いて見るのも悪くありません。
もし面白かったら儲けもの、位の気持ちで出かけてみました。

ザムザ阿佐谷は、小さいながらも雰囲気のある劇場でした。
座席が階段状にせり上り、舞台を見下ろすようになっているので、満員ながらもかなり快適。

暗く澱んだような、嫌悪感を逆なでするような世界を想像していたのですが、役者さんはとてもエネルギッシュ。予想に反して、とてもテンションの高い舞台でした。
役者さんと目が合うような臨場感や一体感は演劇ならでは。
映画やTVでは味わえない雰囲気です。
ちょっと心配していた、目をそらしたくなるような気味悪いシーンも無くて一安心。
健気な奥さん役の人と、ドスの効いた声の人が良かったです。

でも、演劇の感想を言葉にするのは難しい…
私の文章力では、自分の中にある気持ちよりも安っぽいものしか書けません。
分かったような分からないような…でも、芝居の世界に引き込まれて観てしまいました。

少なくとも、「観ておいて良かった」とだけは言えます。


Pangaeaで会った役者さんはかなり凄い役で、見た目も演技も一番の迫力でした。
終演後、役者さんが外に揃っていらっしゃったので、一言お礼。
「私の名前を出してくれれば安くなったのに!」
と、受付にかけあって少しオマケしてくれました。

パブから拡がった新しい世界。なかなかいいものです。
『眼だらめ』は2/6(月)まで。ご興味のある方は是非。



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