作品と荒川好夫先生 許可を頂いて撮影 10,03,23 CanonA1000IS
今日(23日)は俗称アケ番でした。いつもの様に仕事疲れで身体はヅタヅタながらどうしても拝見したい写真展があり、身体に鞭打って伺ってまいりました。
その写真展とは荒川好夫先生が今から30年前。北海道のC62重連”ニセコ”を撮り続けた作品の写真展「北海道 冬 -蒸気機関車C62栄光の記録-」です。開催場所は東京・六本木の富士フイルムフォトサロンで職場から程近い品川駅から六本木ヒルズ循環のバスがあったので、バスで向かいました。
会場風景 許可を頂いて撮影 10,03,23 CanonA1000IS
被写体は今さら説明が不要なくらい有名な函館本線を駆け抜けた列車で、まだ子供だった我々の世代にはその魅力は鉄道雑誌で知っていても今と比べてものににらないくらいに遠かった北海道へ訪れ、撮影することは出来ず自ら記録する事が出来なかった列車です。
C62重連の迫力は言うまでもなく、さらに荒川好夫先生の研ぎ澄ましされたカメラワークによる魅力的な写真を拝見していて言い尽くされた言葉ですが「同じ写真は撮れなくても、もう5年早く生まれてこの列車をこの眼で見て、雰囲気を味わう事が出来れば…」と悔やまれる(悔んででもどうしようもないのですが…笑)と作品の前でつぶやく自分がありました。
展示作品の中には104レ”ニセコ”が倶知安停車中に燃料係ともに乗務員もがテンダーの石炭をかき寄せる姿の写真があったのですが、その機関士の姿が先日亡くなったロクさん(倶知安機関区の燃料係で火床の神様と言われた高田緑郎さん)の姿に良く似ていて思わず息を飲んでしまいました(ロクさんは燃料係なので制服が違うので別人なのですが)。
実は復活シロクニ時代の後半に常宿にしていたJR倶知安寮の管理人のおじいさんが誰あろうロクさんでした。ご挨拶は何度もしたものの、現役シロクニ時代のお話は伺う事が出来ず仕舞いで、少しでも昔話を伺える事ができたならと今は悔やんでいます。
先輩諸氏の文献でロクさんの活躍は知っているものの実際に働いている姿の写真は見たことがなく、この作品を見て思わずロクさん?と見間違えてしまった次第です。
私が一番気に入った作品との前で光栄にも荒川好夫先生と記念写真させていただきました…ところで画面の左に写っているアシスタントさんはこちらを向いて何かヒソヒソ話をしているみたいですが、何を話しているのでしょうか? 撮影:都築雅人プロ 許可を頂いて撮影 10,03,23 CanonA1000IS
荒川好夫先生はC62重連牽引の終焉が近づいた71(昭和46)年2月に連日撮影する機会を得て撮り続けられたと事です。写真は全てモノクロ写真で綴られており、現代のデジタル写真展とは一線を画す写真展になっています。そのプリントの美しさもあって銀塩モノクロ写真の魅力が充分過ぎるくらいに引き出された写真展と言って過言ではないと思われます。そして何より生涯銀塩派を名乗り、今でもモノクロフイルムを常用している自分にとって荒川好夫先生の素晴らしい作品は大きな励みと確信になった事は間違いないと思います。
我々世代にはC62重連”ニセコ”は青春の代名詞でもある山口百恵以上のスーパースターであると事はいまも疑う余地はありません。
もしまだご覧頂いていない方がいらっしゃいましたら、ぜひ訪れる事を薦めいたします。最初から最後まで身震いし続けた写真展は初めてです。無理してでも訪れ拝見する価値は充分にある写真展と思います。会期はあと2日!
いざ、六本木へ!
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