今週、ドセタキセル投与されている患者さんが色々副作用のことで外来にいらっしゃいました。爪が一部暗赤色になり、手足の爪に痛みを伴っていました。これを爪囲炎(そういえん)といいます。原因薬剤:分子標的薬やタキサン系抗がん剤などいつ頃~:治療開始後1~2か月位経過してから症状 :指先の痛み、爪の変色やもろくなる、爪の周囲に少量の出血や肉芽(普通はない盛り上がり)、ボタンがかけられない、携帯などのキーが . . . 本文を読む
代議員に就任された先生にお手紙を出したところ、思いがけない返信を多数頂きました。その中には、このブログを20年来読んでいますと書いて下さった先生も。20年!!何て嬉しいことでしょう!20年前は緩和ケアの専門家ではなかったかもしれません。その月日で緩和医療に従事するようになり、今や代議員にもなられ、そのプロセスをブログと共にしてくださったことは感慨深いものがあります。ところで・・緩和医療学講座の大学 . . . 本文を読む
昨日のサポーティブケア学会のプレイベントの市民公開講座。260名を越える方が参加。半数は医療関係者だったとか。患者さん方はどう感じているのか、市民公開講座に参加して患者さんを知りたいという医療者が多いのだそうです。現地には40名位の参加者でした。ご参加下さった皆様、本当に、ありがとうございました。やせ薬・・糖尿病の治療薬が、自由診療のクリニックでダイエット目的に使われているとニュースになったことが . . . 本文を読む
先週の医学部緩和医療学講座からの医師1名の募集は、次年度1年限定採用の候補の医師が決まり、採用願書を提出していくことになりました。お力添え、エール、本当にありがとうございました!ただ、1年後、再度、採用募集が必要なため、1年間異動の準備をしながら考えてもよいと思っていただける先生、是非、ご連絡ください!!Gregor RitterによるPixabayからの画像ところで・・来週の日曜日、2月4日は、 . . . 本文を読む
本日は、医師向けの情報です。緩和医療学講座では、教員の常勤スタッフ3名のところ、1名退職が決定し、現在、鋭意募集中です。http://www2.med.teikyo-u.ac.jp/palliativecare/?p=2166がん診療の経験がある医師が条件です。・学位(医学博士)あれば、教員(助教、講師、准教授等)採用に。ない場 . . . 本文を読む
イチロー・カワチ先生は日本生まれのハーバード大学の公衆衛生大学院教授。昨日は帰国されて、ショートレクチャーを所属先で。社会医学は暮らしに直結していて、それを科学するので、説得力があります。昨日の話の中からトピックスを。ソーシャル・キャピタルとは、人との結び付きを支える仕組みの重要性を示した概念。つまり・・人はつながっていて、健康を保っているということです。そのソーシャル・キャピタルを次の二つに分け . . . 本文を読む
クリスマスイブ・・皆様にとって、今日が平穏なよい一日でありますように。写真は、ivabalkによるPixabayからの画像 先週の記事の続きを書こうと思ったのですが。その前に、臨時の記事を。先週、当院セミナーで学んだことを備忘録としてここに残したいと思います。講師の先生方、本当にありがとうございました。沢山院内外の医療者がWebで参加して下さり、とてもよい学びでした。以下は、講演の順不同 . . . 本文を読む
2年位抗がん治療しながら、緩和ケア外来で症状の治療を行ってきた患者さん。最初は、抗がん治療は行いたくないと緩和ケア外来を受診された方でした。お母さまが肺癌だったそうで、もし、自分ががんになったら抗がん剤の治療は行わないと決めていたとお話くださいました。ただ、その患者さんのがんは、お母さまのがんとは異なる性質のものでした。膵癌でした。そのがんに効く抗がん剤。相当前になりますが、ちょうど私が国立がん( . . . 本文を読む
先週の社会モデルの続き・・今、がん研究に患者・市民が参画することを研究課題にしています。そのつながりで、行政会議に患者・市民が参画することを促進していくための会議にアドバイザリーボードとして参加しています。がん研究と行政会議前回の記事医学モデルと社会モデルで考えるとわかりやすいのです。がん研究は個体内の疾病を対象にします。つまり、医学モデルとしてマクロ、ミクロで探求していくわけです。一方、行政会議 . . . 本文を読む
昨日のFD(ファカルティデベロップメント:教員の質向上の勉強会のようなもの)で、リモートでダイバシティとインクルーシブに関するレクチャーを聴いていて、めちゃくちゃ面白くて、刺激をもらいました。面白いとは・・知らないことを学び、その前の自分より一歩踏み出したような感覚を得られた時にそう感じます。障害のとらえ方について「医学モデル」では、内なる障害(impairments:機能障害)として捉えています . . . 本文を読む
最近、医療連携の会でAYA世代の患者さんについて話し合う機会がありました。AYA世代とは15~39歳をさします。介護保険の対象外のため、社会支援が不十分になる可能性があり、私たちは特に情報交換など密にしていく患者さん方でもあります。私には、若い頃の忘れられない出来事があります。緩和ケア病棟に転院してきた、16歳の肉腫の患者さんでした。病棟の性質上、事前にご家族、がん治療医等から病気の深刻さや死の可 . . . 本文を読む
先週末は高野山。そして、1週間はバタバタ・・そんな中・・市民の皆さんに研究を知ってもらえるような面白い論文がないかなあと探していました。ん・・この研究者、どこかで見た名前・・偶々見たちょっと変わった論文でした。犬と猫、どっちが認知症予防によいか・・ええ。。どっち?!大学時代全学のダンス部で頑張る一方、レポートや過去問題欲しさに引き受けた医学部の準硬式野球部のマネージャー。その野球部の先輩の名前を、 . . . 本文を読む
会議の水曜日から土曜日16時まで、長い学会でした。途中、急遽のことで、大学まで往復した日もあり、とにかく忙しい日程でした。盛りだくさんの中、心に沁みこんだ言葉・・「感覚と感情を分ける」対話の中で人は往々にして、自分が期待していた回答が得られれば満足し、そうでない場合は、残念だし、怒りを覚えることもあるものです。しかしながら、怒りは人の感覚を鈍らせます。正しい情報を得る力をリテラシーと言います。一見 . . . 本文を読む
今週は日本癌治療学会学術集会が横浜でアジア腫瘍学会(AOS)の併設で始まります。海外からの参加者も少なくなく、久しぶりに活発な対面国際学会になりそうです。この国際学会の中でも、やはりがんとコロナの掛け合わせの演題が少なくなく、この3年間アジアの事情を学んできたいと思います。また、私が関係している委員会のセッションは社会とがん医療をつなぐセッションで、厚労省 . . . 本文を読む
何度も、何度も、頷き。本当にその通りだ・・と心に染み入った言葉がんを克服するとは、治癒することではない。死ぬまできちんと生きること。がんだけのことではないなあと思うのです。私自身、励まされた言葉です。(AKA23によるPixabayからの画像)疾病を抱えて治療を行っているときであっても、最終的な目標は、治癒ではなく、Well-being(心が満たされて生きている状況で、疾病や障害の有無で健康が決め . . . 本文を読む