緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

延命治療の中止を盛り込んだ指針(2)

2007年10月17日 | 医療

“堂々とお裁きに。救急発”
今年の2月25日の記事

2月に開かれたある研究班主催の
公開討論会で、今回の新聞報道の原案となった
l救急学会からの
ガイドライン中間報告がありました。

救急学会の特別委員長からの報告に対し
ある弁護士が、延命治療の中止を
盛り込んだこのガイドラインは危険だと
意見を言いました。

救急学会の委員長は
最善の医療を医師の良心の下に行った結果
法律の線引きに問題だとされるなら
法廷にでる覚悟だと言われました。

「私たちが正直にやったことが
 問題を生じるとしたなら
 堂々とお裁きにあおうじゃないかと思います。」

ここに至る議論の中で
司法のやや高圧的な
すべての医療行為の中止は
殺人にあたる可能性を含む
とした姿勢に、会場の医療者は
憤りにも似たものを、多かれ少なかれ
感じていたのではないかと思いました。

この救急学会特別委員長の発言に
割れんばかりの拍手が起こりました。

そして、半年間の意見にさらした後
学会で最終的に修正したものを公表すると
アナウンスがあり終了しました。

 

16日の新聞の一面・・
医療チームや倫理委員会で判断するという
ことが明記され
刑事責任は問われないだろうとされる
評価がなされていました。

あの2月、医師の誇りを感じた救急医学会の
熱い思いがよみがえってきました。

がんばったなあ・・


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 延命治療の中止を盛り込んだ... | トップ | 男って・・(1) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事