認知力を維持(分かりやすく言うと“ボケ予防”)するには、脳血流量を保つこと。末梢血管を広げるビタミンE(しもやけに良いっていいますよね)、イチョウの葉サプリメントも脳血流を保つと言われている。DHAは、動脈硬化を防ぐことで脳血流が悪くなるのを防いでくれる。高血圧や動脈硬化を防ぎながら、適度に運動して血行を保つことも大切。 小学生がよくやっている百ます計算は、実に脳血流を増やすのだそうだ。音読もしかり。
逆に、カフェインは脳血流量を減少させる(そうだ)。
留学中、研究室でラジオを聴きながら実験していたとき、アメリカ版みのもんたのような番組でコーヒーを飲むと脳血流を30%低下させ、発ガン性も否定できないといっていた。基礎実験に参加していた外科レジのマジョリンが、“冗談でしょ~ 私コーヒー無しには生きていけない!!”と奇声を上げていたことを思い出す。ファミコンゲームは、他にも功罪はありそうだが脳血流を減らす。
昨日のブログの薬剤は、鎮痛作用を持ちながら脳血流量を増加する作用もあったことが幸いして、患者さんの認知力が改善した(と思っている)。鎮痛作用としては、痛みの神経が脊髄に入り、脳に上がっていく神経にバトンタッチをするところにNMDA受容体という鍵穴が開いているのだが、この穴を塞ぐ作用をもっていることから効果を発揮する。ただし、保険適応は脳血管障害後の脳血流量の改善であるから、むしろ鎮痛作用の方がオマケというわけである。
物忘れがひどくなったとき、いっそ逆立ちをするとよいのでは・・何て思ったこともあるが、幸い四十肩のためそこには至らないですんでいる今日この頃です。
(ボケって言葉はあまり使いたくないのですが、医学用語で認知障害っていうと何のことかピンと来ないようなので、あえて分かりやすくするために使用しています。)