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中尊寺の奥に入っていくと
金色堂、旧覆堂が。
「五月雨の降り残してや光堂」芭蕉
雨がまるでそこだけ降っていないかのように光を放ち
500年の時間に耐えてもいる姿を詠んだのでしょう。
芭蕉がこの地に来たのが1689年。
樹齢400~500年位になるのでしょうか
ゆっくりと歩く参道の木を見上げながら
もしかすると、芭蕉もこの木をみたのかもしれない・・
いえ、さらにその前に、藤原も義経も弁慶も
同じ地を歩いていたのかもしれない・・
不思議な気持ちでした。
中尊寺をでて、歩いて数百mの高館へ
義経の居館があったとされる所で
義経が最期を迎えたところでもあります。
階段を上るとすぐに視界が開け
北上川が悠然と流れを横に変え
その向うに束稲山(たばしねやま)が望めます。
左手には夕焼け。
野焼き(?)なのか
薄曇の煙がもやのように
川面を被っていました。
夕焼けと煙で茜色にそまり
あちらこちらで
稲が干してあるのが浮かび上がっていました。
写真は、夜明けなので
太陽の位置が違うのですが
こんな情景でした。
「夏草や兵共が夢の跡」
500年前の義経らに心を馳せる芭蕉。
そして、800年前の義経と
300年前の芭蕉に思いを馳せていました。
先ごろの台風では、上流の水が集まり
稲刈り直前の稲が被害を受けたところも
あったそうです。
目下には、道路工事の音も・・
今を生きる人々の息遣いも聴こえてきます。
「月日は百代の過客にして
行きかう年も又旅人也」
芭蕉の奥の細道の冒頭です。
旅は、過ぎ去った時代への旅と
今を旅することとの融合が醍醐味です。
すぎゆく時間も人生も
また旅のようなものという
芭蕉の言葉に実感しながら
3時間程の平泉を堪能しました。
でも、ここにおまけがついたのが
今回の平泉紀行・・
(つづきます)