自治体のエイズ対策、進まず 厚労省、笛吹けど踊らず(朝日新聞) - goo ニュース
深刻な問題です。
“HIV感染は、死ぬ病気ではない” ことご存知でしょうか?
現在、私が勤務している病院は、HIV対策の中心となっている病院です。 ここに異動してくる前までは、緩和ケアの対象疾患は、がんとAIDSであることから、HIV感染も死に直結すると思っていました。 異動して直ぐ、HIVの現状や治療方法などを外部研修を受けられる方といっしょに研修を受けました。
HAART療法の確立もあり、HIV治療薬を確実に内服し、適宜調整ができれば、寿命をまっとうできることを知りました。
重要なことは、確実に内服するということです。 ですから、安易に治療は開始されません。 治療中止や飲み忘れがあると耐性ウイルスをつくってしまうからです。 コーディネーターナースが、治療の重要性を指導し、生活リズムをつかみ、確実に飲み続けられる体制を確保してから、開始となります。
こうした支援体制を作るために、歯科、眼科、精神科との連携、看護師、薬剤師、心理療法士などを育てていくことも重要です。
一方、予防対策も急務です。 成人に対する予防だけではなく、昨日の記事の夜回り先生のように、地域のティーンエイジャーをサポートできる体制をとらなければ、うなぎ上りに患者さんは増えていっています。 こうした現状を親は知らないということも問題でしょう。
HIV患者さんの治療が開始され、落ち着かれた後、患者さんの近くの地域のクリニックなどにお願いして連携をとろうとすると、難しいことがあります。 クリニックの他の患者さんにHIV患者さんが来院していることが知られると、クリニックに来る患者さんが減るから・・と断られたこともあります。 これは、社会的平等感の問題ではなく、自信を持って治療にあたれる、知識を持った地域の医療機関を増やす努力をしなくてはならないことを意味していると思います。 寿命を生き抜いていただくためにも、長い人生を拠点病院だけで診続けていく事はできません。
予防、確実な治療を提供できる体制、 安定期に医療連携を取れる体制、がん治療とともに大きな課題を抱えている分野だと思っています。
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今日も、お付き合いくださりありがとう。明日も、来て下さいね。
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う~ん、まつさん詳しいですね。