イレウスを回避するために
抗炎症効果が高いステロイドを
やや多めに併用することを紹介医に了解もらいました。
そして、大腸刺激性緩下剤を併用
オキシコドンは貼付剤に切り替えました。
GEを5個もってもらい
吐き気が出たときのために
制吐剤の手持ちがあることを確認しました。
ザルトプロフェン 3錠 分3
ベタメサゾン 4mg 分2 (朝、昼)
(1~2週間後、2mgに減量予定)
フェンタニル貼付剤 2.5mg
今のMTパッチの4.2mg相当で
オキシコドン 40mgに対しオピオイド ローテーション
センナ系錠剤 3錠 分1
(ただし、2錠から開始、腹痛がでなくて排便がなければ3錠に増量)
その他、手元には酸化マグネシウム、H2ブロッカーがありました。
H2ブロッカー(胃酸分泌抑制)は免疫に関与するので
がんの方には投与したいのですが、副作用があり
ステロイドを抗炎症効果が高いものに切り替えることにしたので
H2ブロッカーもやはりPPI(抗潰瘍薬)に切り替えることにしました。
そして、数日後に行く免疫療法のクリニックに
疼痛強ければ、貼付剤の増量を依頼しました。
こうした調整は、大半は入院でなされています。
患者さんのご協力が得られれば、
できるかぎり在宅で(外来で)行っていけるよう
医療連携を強化しながら
行っています。
とはいえ、
一週間内にイレウスになるか
ステロイドが効き便が通過できるようになるか・・
大きな分岐点でした。
(つづきます)
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先生のブログを読んでいるとまだまだ、自分自身が青いと思います。
今後、患者さんの希望になるべく添えるようによりいっそう、努力していきたいと思います。
また、解らない事がありましたらいろいろと御教授いただければ幸いです。
リンク貼らしていただきます。問題あれば連絡してください。
このコメントは公開しなくても結構です。判断は、先生に一任いたします。
サプレッサーT細胞活性の抑制による免疫増強作用、がん細胞の増殖抑制、接着因子 E-セレクチンの発現を抑制による癌の転移抑制、インターロイキン 12の発現上昇を介したナチュラルキラー細胞活性化、血管新生阻害作用、アポトーシス誘導作用などが言われています。といっても、弱いです。シメチジンが、他のH2ブロッカーより効果が高いという報告があります。ヒスタミンが炎症に関わるため、このような作用が生じているのだと思います。とすると、肺がんでは、非小細胞がんにはこのようなちょっとしたものでも効果はあるかもしれません。小細胞癌は炎症度が低いので期待薄です。
勉強不足ですいません。H2ブロッカーが免疫に関与するという事がよくわかりません。
教えて頂きたいのですが。
免疫療法のクリニックでステロイドを処方するのは確かに変ですよね。