Chemical coping 関係の文献を読んでいて、
CAGEが日本語に訳されていることをしりました。
CAGEとは、1984年JAMAに報告された
アルコール依存症のスクリーニング質問表のことです。
(Ewing JA. Detection alchoholism. The CAGE questionnaire. JAMA 1985;14:1905-1907)
Cut down
Annoyed by criticism
Guilty feeling
Eye-opener
で、CAGEと呼ばれているのだそうです。
この4つの項目から成り立っていて、
日本語に訳されたものは、
以下や久里浜病院のサイトなどにも
掲載されています。
医療用麻薬のケミカル・コーピング
(痛みだけではなく、
そこに付随する不安や心理的負荷を乗り越えるために、
医療用麻薬を要するような状況で、
依存と正常の間のグレーゾーンにあたると
言われています。)
状態にある患者さんは、
アメリカでは、CAGEが陽性のことが多いと
報告されています。
(Henrique A, et al. J of Palliative Medicine 2008. 11(7), 964-968)
参考;
2014年5月18日の記事
JCO痛みの特集とchemical coping
http://blog.goo.ne.jp/e3693/e/41637a07dff4736d0a2d3784efc3e1e8
で・・・
そのCAGEの日本語版は
サントリーのサイトに掲載されていました。
その他、アルコール依存症の治療で有名な
久里浜病院のサイトなどにも
セルフチェックができるように掲載されています。
自己診断のページCAGEテスト ~飲酒状態の自己診断
飲酒量を減らさなければならないと感じたことがありますか。
(Cut down)
他人があなたの飲酒を非難するので気にさわったことがありますか。
(Annoyed by criticism)
自分の飲酒について悪いとか申し訳ないと感じたことがありますか。
(Guilty feeling)
神経を落ち着かせたり、二日酔いを治すために、「迎え酒」をしたことがありますか。
2項目以上当てはまる場合はアルコール依存の可能性がある。
[ Ewing.J.A.: Detecting Alcoholism JAMA252: 1905-1907, 1984]
北村俊則:精神症状測定の理論と実際
引用サイト Suntory
http://www.suntory.co.jp/arp/check/cage/index.html
JAMAの号が前述の文献のものと異なりますが・・
サイトのまま掲載しています。
前医学部長はとっても、お酒が強い方なのですが、
時々、禁酒をしてみるんだと話されたことがありました。
不思議に思って、なぜか伺ったところ、
止められることを確認するんですよ・・と言われました。
なるほど、お酒に飲まれない、
自己コントロール下で飲んでいる状況にあることを
自己チェックされているんだなあと心底感心しました。
日本人のがん患者さんは、
CAGEとChemical copingに相関があるかどうかは、
検証されていませんので、ここでは言及できません。
でも、最初の問診時に、
タバコ、アルコールの摂取状況を聞くことは、
その後、二人三脚で医療用麻薬を上手につかって
疼痛治療を進めていくためには、
大切な情報です。
ちなみに・・・
サントリーのページには、アルコール血中濃度の算出方法など
とても、興味深いページがあります。
自己診断のページアルコール血中濃度を計算してみましょう

あなたの体重は
あなたの体重は | kg |
---|
ビール・発泡酒・チューハイなど、アルコール分5%のもの | 缶(1缶=350mlとして) |
---|---|
Alc分7%のチューハイなど | 缶(1缶=350mlとして) |
ウイスキー、ブランデー(アルコール分40%として) | 杯(1杯=60mlとして) |
ワイン(アルコール分12%として) | 杯(1杯=120mlとして) |
焼酎25度 | 合(180ml) |
清酒(アルコール分15%として) | 合(180ml) |
アルコール度数 | % |
---|---|
飲酒量 | ml |
あなたのアルコール血中濃度は… | % | です。 |
引用サイト サントリー
http://www.suntory.co.jp/arp/check/alcohol/index.html
アルコール代謝酵素の働き(強さ、弱さ)を調べる方法
自己診断のページアルコールの代謝の体質が簡単にわかるパッチテスト
- パッチテープ(薬剤のついていないガーゼ付きのバンソウコウ)に、市販の消毒用アルコールを2~3滴しみ込ませます。
- 1を上腕の内側に貼ります。
- 7分後にはがし、はがした直後(5秒以内)に、ガーゼがあたっていた部分の肌の色を見ます。
- はがしてから、さらに10分後に、もう一度肌の色を見ます。
- 肌が、はがした直後に赤くなっている
→ ALDH2不活性型
(お酒を飲めない体質です) - はがした直後は赤くなっていなかったが、10分後には赤くなっている
→ ALDH2低活性型
(お酒に弱い体質です) - 肌の色に変化がない
→ ALDH2活性型(お酒に強い体質です。逆に言うなら、飲みすぎが問題になるのも、この体質の人。飲みすぎには注意してください)
考案者 独立行政法人国立病院機構久里浜アルコール症センター 樋口進
引用サイト サントリー
http://www.suntory.co.jp/arp/check/patchtest/index.html
私は・・
実は、ALDH2不活性型です。
もう一つの自己チェック方法
自己診断のページ新KASTテスト ~飲酒状態の自己診断
あなたの日ごろのお酒とのつき合い方をチェックしてみましょう。
最近6ヶ月の間の飲酒についてお聞きします。
1. 食事は1日3回、ほぼ規則的にとっている | はい | いいえ |
---|---|---|
2. 糖尿病、肝臓病または心臓病と診断されその治療を受けたことがある | はい | いいえ |
3. 酒を飲まないと寝付けないことが多い | はい | いいえ |
4. 二日酔いで仕事を休んだり、大事な約束を守らなかったりしたことがある | はい | いいえ |
5. 酒をやめる必要性を感じたことがある | はい | いいえ |
6. 酒を飲まなければいい人だと言われる | はい | いいえ |
7. 家族に隠すようにして酒を飲むことがある | はい | いいえ |
8. 酒が切れたときに、汗がでたり、手が震えたり、いらいらや不眠など苦しいことがある | はい | いいえ |
9. 朝酒や昼酒の経験が何度かある | はい | いいえ |
10. 飲まないほうがよい生活が送れそうだと思う | はい | いいえ |
[新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト]
引用サイト サントリー;
http://www.suntory.co.jp/arp/check/kast/index.html
ご興味がありましたら、
是非、引用サイトにはいって、
ご参照、トライしてみてください。