先週の記事に、maekawaさんから、コメントを頂きました。
患者サロンで、
体の痛みに留まらない、
生きていることの辛さを漏らされ
何もできないご自身の心の内を
お書きくださっています。
病院の中で緩和ケアに携わっていると、
同じような場面に出会うことがあります。
一方で、
患者サロンの中でも同じように
生きることの辛さ、
大変さの言葉をもらし、
その言葉に無力を感じられている方々が
いらっしゃるということ。
このコメントを拝読させて頂き、
当たり前のことなのに、
気づいていなかったことに
気付かされました。
がん患者さんへの緩和ケアを
提供しているのは、
医療者だけではない・・・
緩和ケアの医療チームと癌治療医チームと
どのように調和していくかということばかりに
私たちは目が行っていたように思います。
患者さん仲間やサバイバーの方、
ご家族、多くの方々が、
同じ気持ちで、患者さんを支えていらっしゃる・・
そういえば・・
よく、チーム医療を表現して、、
患者さんとご家族を真ん中にして、
医療者がぐるりと取り囲んでいるような図があります。
この図は違うと言われるようになりました。
患者さんもご家族も、
サポーターの方々も、
一つの輪になって
チームの一員として
機能していくべき
という議論が進んでいます。
こんな感じです。
ピアサポーターの患者会の方々は、
私が今まで意識することができなかった、
病院の外で、
患者さんを支え続けてきてくださった
同じ志をもった存在であるということ
に気付かせてもらったように思います。
医療者だけで緩和ケアを実践しているというのは
ある意味、おごった感覚なのかもしれません。
社会に理解してもらえないケアという感覚から、
脱するためには、もっと、多くの仲間を認識し、
その人たちとどのように調和していくかということなのかもしれません。
今月の教授会で、
急に教務部長から、
来年の医学部で
チーム医療を取り上げた
8コマの授業を計画してほしいという
依頼を受けました。
必要としていることは、
無理をしなくても、
自然とドアが開いていきます。
maekawaさんのコメントに感謝しつつ、
もう少し、このことを考えてみようと思っています。
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随分押さえて書いたコメントなのに、キャッチしていただいて、とても嬉しかったです。
患者サロンを運営していると、「医療を提供する側は、自分たちだけで、患者さんをみている」という意識があるのが、よくわかります。
aruga先生に気づいていただいたことで、これからの緩和ケアが変わっていく、そんな希望が見えてきました。
ありがとうございました。
患者さんやご家族、普通の方(よい言葉が見つかりませんが、特別な活動や経験をなさったことのない方という感じの意味で書きました)、患者会を運営なさっている方々や勉強されたり経験なさっている方との間には、予測ができない大きな開きがあることも事実かと思います。
緩和ケアに対する意識の乖離には、正直、本当に戸惑います。
ですから、ある方は輪の構成の一人として、ある方は輪の中にすっぽりと守られているような立場として、一人一人の方にギアを変えていかなければならず、本当に難しいものだと思うことがすくなくありません。
なので・・
これで、緩和ケアが変わるか・・というと、そんな大きな変化にはまだなれそうにない弱気になっていしまいます。