宮城・がんセンター 麻酔医全員6月退職 補充めどなし (河北新報) - goo ニュース
これ、大変なことだと思う。記事を読むと、麻酔科医師は手術に専念することとした病院の方針に対して、医師側は緩和ケアへの関わりの継続を望み、6月に全員(4人)退職することになったのだそうだ。麻酔科医師のバーンアウトを防ぐため、ペインクリニックや緩和医療など患者とコミュニケーションを持つことが出来る関わりを学会としても推奨していると聞いているが、がんの手術を待っている患者も多く、件数をこなさなくてはいけない現実もあるのだろう。
私は麻酔科医師ではない。緩和ケア科専任医師であるが、多くの病院では麻酔科や外科など他科の医師が緩和ケアを行っている。宮城県立がんセンターには緩和ケア病棟があるのだが、今後、手術、病棟、誰が診ていくのだろうか。
緩和ケアには、まだ認定医制度がない。だから、誰でもがん診療経験があれば緩和ケア医だと名乗ることができる。逆にどんなに症状緩和が上手くても軽んじて見られることが多々ある。緩和ケア病棟があっても専門医療としてではなく片手間の医療と見られてしまうのだろうか。緩和の認定医制度があり、この麻酔科医が認定資格をもっていたら緩和ケアを継続することを病院は認めただろう。
ただ、労務量を考えると、麻酔かけながら緩和ケアもやっていけるのかなあ。病院側の言い分も、麻酔科医側の言い分も何だか釈然としないし、今の緩和医療の問題をそのまま露呈しているようにも感じられる。
何よりも、困るのは患者さんたちだ。
これは、驚愕でした。
宮崎がんセンターには、お一人患者さんをご紹介させていただいたことがあります。搬送に、主治医が外科だったので、そこの研修医がついていきました。良いところだったと感激していました。
良い医療を行いたいという思いは、どの医療者にも共通するものだと思います。そこに、組織のあり方、経営、合理化などのキーワードが入ってくると何だか変になっちゃいますね。個々は本当に頑張っているのだと思います。