絵門ゆう子さん最後の別れ…告別式に800人参列 (夕刊フジ) - goo ニュース
朝日新聞朝刊の連載はいつも楽しみにしていた。
患者さん達の心を代弁してくれていたり、ちょっとした医療者の暖かな一言や辛辣な一言などを読むと、はっとさせられた。病気に飲み込まれそうになりながら、そこから這い出て、自分を取り戻し、最期は病気のはるか上から自分を見つめていた絵門さん。死ぬということは、負けではないことを示してくれたように思う。
幸せとはもともとそうした性質はないものだと思う。受け取り手が幸せだと思えば、幸せであり、不幸だとおもえば不幸である。
80代の方が亡くなる3日前、傾眠の中ふと意識が戻り、「がんになってよかった」と呟かれた。
「家族が皆集まり、楽しい時が過ごせた。妻に出会って50数年、ちょっと飽きたかな。しばらくのお別れ、また、再会する」
疾病は不幸なことと多くの人は思うが、この方はそれをも幸せなものと捉えていた。死別も悲しいが、ちょっと旅に出てくると。
人には最期が必ずある。その時、幸せだったと思えたならば、死を乗り越えたことになるのかもしれない・・