緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

大騒ぎも楽しい!オピオイド開始編②

2007年04月06日 | 医療

ご本人の気持ちとしては

「きちんと8時間毎にロキソプロフェンを飲めば何とかなる。夜中は2時がちょうどいい!以前モルヒネを飲んでいて酷い便秘で本当に辛い思いをしたので、麻薬は絶対いやだ!!」と。
横でご家族がささやきます。
(2時にちょっと遅れるともう、痛くて大変になっちゃたんですよ。)

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痛みの治療は
ぎりぎりの状況でコントロールするのはよくありません。
ちょっとした変化で
激痛となって
調整ができなくなってしまいます。

夜中の2時という時間は、寝込んでしまいがちなため
ちょっと薬が遅れて痛みが出るなら
体がずっと緊張状態が続いてしまうことになります。
休むことが出来ないと
治る傷も治らなくなります。

非ステロイド性抗炎症剤
(ここではロキソプロフェン)だけで不十分なら
便秘対策をしながら
ここにオピオイドを併用し、十分増量していくのが
基本的ながん性疼痛緩和の戦略。

ということで、オピオイドとして
オキシコドンか貼付剤か提案し
患者さんに選択してもらうことにしました。

残念ながら、オピオイドに便秘はヒッパツです。
前医で緩下剤も処方されず、本当に大変な目にあったらしい・・

どうにもならない状況なら
とりあえず貼付剤を選択してもかまいません

(しょうがない・・)

オピオイドが始められず、苦しませるより
オピオイドを始めて動くのが楽になったら
便秘だってコントロールしやすいというものです。

とはいえ、貼っても便秘にはなりますが・・・

とにかく副作用対策をしながら
上手にオピオイドを始めることを話し合いました。

「わかってんですよ。必要だって。K先生からも聞いたし、真打登場となったし~~(ん?私のこと??) でも、ああ―――いいよ。貼るとか飲むとかあ゛~~ もう、口からでいい---。が~~考えるとおかしくなってしまう====ひぇ~~」

心の中で囁きました。しめた!

「ひとまず任せてみて。今は細かいことは考えなくていいですよ。その代わり、私達が一生懸命考えて調整しますから。
う~ん。口からですね。そうすると・・ 今の痛みだったら、オキシコドンで60mgは必要になりそうです。でも、少ない量から始めますよ。
便秘?強い見方がいるでしょ。大丈夫いっしょにやっていこう」
ということで、ぐぐっと押し切り。。

ご本人は必要性はわかっているけど
いっぱいいっぱいでもう判断つかない状態でした。

そういう時は
医療者が選択する大変さを
いっしょに背負ってあげなくては重荷すぎるます。

ということで、痛みと格闘している中で
オキシコドンを開始することになりました。(明日に続きます)
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