先般公表された日本創成会議の高齢者地方移住提言について都知事が強く批判したというがこの批判は当たらないだろう。
「(首都圏は)施設が足らないから作ろうとしている。そういう努力をどう見るか」とのコメントがあったようだがむしろ拡充計画を明らかにして住民に安心感を与えるのが首長の役目であって先を越されたからといって批判するというのは逆恨みに近い。(笑)
都知事の「(移住は)国が強制することではなく選択肢として示すことに意味がある」は正論だがすでに多くの高齢者が自らの意思に反して地方の施設に入居している現実をどう受け止めているのだろうか。
日本創成会議の今回の提言はあくまで警鐘であって首都圏を貶めるものではない。
生まれ育った場所で余生を送ることができればそれに越したことはない。
問題はそんなささやかな夢がかなえられるかどうか、なのだ。
首都圏の各首長は提言を批判する前にやることがあるのではないか。