グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

確定申告シーズンの到来に思う

2018年02月17日 | 日記
その昔伊丹十三監督による「マルサの女」という映画があった。
女性税務査察官の小気味の良い活躍を描いた作品だが同時に人間の持つ強い金銭欲や納税回避意識を思い知らされたものだ。
時は移り今まさに29年度分の確定申告シーズンが到来した。
今年の関心事は何といっても仮想通貨絡みの税務申告だろう。
いうまでもなく税務申告はある程度の学習と経験が必要なのだがご承知のように「仮想通貨」は昨年彗星のように現れその価値は(通貨にもよるが)1年間に10倍にも100倍にも高騰した。
中には「濡れ手に粟」の利益を手にした投資家も多かろうが仮想通貨取引によって得た所得の申告手続きは熟知しているのだろうか。
筆者は仮想通貨を売買した経験はないので詳細は分からないが仮想通貨投資家は「いつ何という仮想通貨をいくらで購入したか」「いつその仮想通貨をいくらで売却したか」について業者が発行したエビデンスを保存しているのだろうか。
それに仮想通貨から別の仮想通貨へ渡り歩いた場合の申告ルールは明確になっているのだろうか。
どうも今のままでは善意の納税者すらどうしていいか分からないということもあるように思う。
国税庁はただ「申告手続きをお忘れなきよう」を繰り返すのみだが何せ仮想通貨はマネーロンダリングにも利用されているのだ。
国税庁長官殿、公正で公平、脱税を許さない強い組織をフル回転させてね、お願いだから・・・。


「働き方改革」検討のその裏で・・・

2018年02月16日 | 日記
国会では「働き方改革」の検討に法案撤回動議もあって大わらわだが働く現場ではそれどころではないようだ。
長らく我が国は1.0を割る低求人倍率に象徴されるような労働の需給ギャップに悩まされてきた。
が、ここにきて状況が大きく変わった。
今や業界によっては人手不足が逆に企業の存続や成長のネックになりつつあるのだ。
物流業界では委託元企業から配送料改訂を勝ち取りドライバー賃金の引上げ原資に振り向ける動きが広がっている。
(人手不足で24時間営業の断念に追い込まれた)外食業界ではコア時間帯の顧客サービスを充実させなんと客単価上昇を実現している。
現場の血のにじむような経営努力を見ていると国会の「働き方改革」の論議はどこか雲の上に話のようにも見える。(笑)
過労死対策はそれはそれで重要なのだが政府関係者には職種間に遍在する需給ギャップ解消に向けた政策を加速度をもって期待したい。
「高度プロフェッショナル」の処遇問題も結構だが保育士、介護士不足等の問題はどうなったのか。
政治は短期的な問題、中長期的な問題を並行して進めなくてはいけないと思う。

籠池被告の自宅競売ニュースに思う

2018年02月14日 | 日記
大阪地裁が森友学園を経営していた籠池被告の自宅競売を決定しその手続きを進めているとのことだ。
これは一般論だが詐欺等によって不当な利益を得たものが被害者に弁済するのは当然だしそのために所有する資産を競売に付すのは至極合理的なものだ。
ただ驚いたのはそのスピードである。
まだコトの真相さえ明確になっていないのにこの迅速な措置は一体何だという感じである。
通常の経済犯罪でこんなにスピーディーに事後処理が進んでいるのか、うーん、とても信じられないねぇ・・・。
それに籠池被告はいまだ収監中と聞く。
こちらもどこか違和感が先行する。
誤解なきよう言っておきたいが犯罪の後処理は早いに越したことはない。
ただ不公平が存在したり説明がつかないようではまずいと思うのである。
全ては法の前で平等であるべきだ。

高梨沙羅選手の銅メダルに思う

2018年02月13日 | 日記
平昌オリンピックの女子スキージャンプ・高梨沙羅選手が銅メダルを獲得した。
高梨選手は金メダルを期待されたソチ・オリンピックで思わぬ不調をきたし金メダルはおろか銀、銅も逸し悔し涙にくれた。
本当に痛々しい姿は多くの高梨ファンのもらい泣きを誘った。
あれから4年、「満を持して」と言いたいが結局世界戦53勝以来勝利に見放された不安を残したまま平昌オリンピックのジャンプ台に臨んだ。
1本目の103.5Mジャンプは銅メダル獲得ラインぎりぎりだったから2本目ジャンプへのプレッシャーはいかほどだっただろう。
そして2本目の素晴らしいジャンプで「銅メダル以上」を勝ち取ったのだがこの瞬間4年間のモヤモヤは雲散霧消、本当にいい表情が戻ってきた。
これで前人未到の世界戦54勝目が再び近づいてきた。
4年後の北京オリンピックでの金メダル獲得も射程内だ。
彼女にはそれだけの若さと精神力がある。
ただ4年間という年月は長いようで短く、短いようで長い。
それだけは忘れないように・・・。

イオンの定期宅配事業参入に思う

2018年02月12日 | 日記
スーパーのイオンが定期(ほぼ定時)宅配事業に参入する。
この事業は生協が得意とする事業で毎週決まった時間に食品や日用品等を宅配するもので人口減少時代の今でも年率3~5%の市場拡大が続いている。
本サービスであれば例え宅配物財が増えても配達量が増えるだけで配達頻度は増えない。
併せて利用者はおおよその配達時間を知らされているので不在による再配達リスクも少ない。
端的に言えば事業者も、配送委託を受ける物流業者も、そして利用者もハッピーな三方一両得ビジネスモデルなのだ。
ゆえに企業間競争が激化するのも当然だ。
我が家は現在2者の生協からそれぞれ週1度宅配サービスを受けているが今でもそれ以外からの生協からアプローチを受けることがある。
前述のように定時宅配事業の市場パイは当分の間拡大するだろう。
新たに参入する業者は何を武器に考えているのだろうか。
宅配専用商品の充実?配達手数料の有無?定時配送の遵守?それとも配送員の顧客対応力?、いずれにせよ競争激化は避けられないだろう。

またしても大雪か・・・、非情の警報に思う

2018年02月11日 | 日記
先だっての北陸地方を襲った豪雪は幹線道路の通行者や地域住民に多大な影響を与えた。
ようやく国道8号線の立ち往生が解消したというのにまたしても非情の豪雪が忍び寄っているという気象予報も出ているから気がかりである。
地域住民には酷いようだが最近の気象予報は以前より正確だ。
もしこの寒波と豪雪の予報が近年囁かれている地球レベルの異常気象とどこかで繋がっているとしたら短中期的な観点で克雪対策を講じなくてはならない。
今回の豪雪による交通マヒについては除雪車の出動が遅れたことが関係者の証言から明らかになっている。
早め早めの出動要請が重要であることは言うまでもないが除雪車の台数や待機場所の確保も必要ではないか。
さらにバイパス道路の設置も有効かもしれない。
8号線自体がバイパスルートなのかもしれないが・・・。(笑)
そうそう、集められた大量の雪の処分も大きな課題だ。
消雪機能をもっと高めていかなければならないと思うがどうだろう。
積雪は道路だけでなく民家にもビニールハウスにも遠慮なく襲いかかる。
どんな消雪対策が有効なのだろう? 最悪、火炎放射器でもいいと思うのだが・・・。



中国ネット通販大手の無人スーパー展開に思う

2018年02月10日 | 日記
中国ネット通販2位の京東集団が最新技術を駆使したリアル小売店舗を展開していくという。
米アマゾンのシアトルでの無人コンビニ実験店開設と言い、京東集団の山東省煙台でのこのトライアルと言い、このところ海外でネット大手のリアル・リテールへの取組みが目を引く。
上記2社の共通点は顧客からの事前登録制を採用し電子決済、顔認証などで精算業務の完全無人化を実現していることだ。
両社は情報技術を徹底的に利活用することで販売費用を極限まで削減しリテール業界の費用構造を大きく変えようとしているのである。
旧来リテール業界には手強い競争相手になりそうである。
店舗規模は比較的小規模だから一定の品揃えを持つスーパー業界であれば全面戦争にはならない、というかもしれないがそれでも食品や一部の日用品などの領域では相当な影響が現れるはずだ。
そうそう、以前このブログで一昔前の西友の商品自動陳列ロボットの試みを紹介したがマテリアル・ハンドリング分野の無人化は今でもやっぱり難しそうだ。
やっぱり人間でしか出来ない仕事もないとねぇ…。(笑)


マイナンバー・カードは定着するか

2018年02月09日 | 日記
我が国では今、年に一度の税務確定申告シーズンを迎えたところである。
ところがちょっと気になるデータに遭遇した。
なんと所得税申告のうち電子申告の利用率は12年度に50%を超えてからあまり伸びていないということだ。
インターネットがこれだけ普及しECの取扱高は着実に伸びているのにこのコントラストはどういうわけだろう。
一説によれば電子申告に必要となるICカードリーダの費用約3000円が壁になっているということだがこんなコストは何年か(あるいは何回か)電子申告を行えば元は取れるのだから大した障害にはならないだろう。
やはり個人の懐具合を100%捕捉されることに対する漠然とした不安感が電子申告のブレーキになっているのではないかと思う。
こんな状況でマイナンバー・カードは普及していくのだろうか。
残念ながら今その兆候を見出すことは難しい。
米国などではソーシャル・セキュリティ・カードがなければ社会の一員としてほとんど身動きが取れないという。
政府はマイナンバー・カードの定着に向けてインセンティブ制度も含めもっと精力的に取り組む必要があるだろう。


金融庁の仮想通貨事業者立入りに思う

2018年02月08日 | 日記
金融庁が巨額の仮想通貨流出事故を引き起こしたコインチェック以外に安全対策や内部監査体制に不備のある複数の事業者に対して立入り検査を行い監視を強化するとのことだ。
仮想通貨交換とはいえ顧客の金融資産を実際に預かり、売買を代行するわけだから厳正な監視体制は当然だろう。
現行はまだ業者登録制のようだが何故許可制にしないのか理解に苦しむ。
行政は一般に事故が発生してから手を打つ「後追い型」が多いが今回の場合はマウントゴックスという悪しき類似事例があった。
行政があまりに早く動き過ぎると逆に新しい事業の芽を摘んでしまうとよく言われるがやっぱり今回の出動は遅すぎる。
大手銀行、クレジットカード会社はこの度仮想通貨業者との取引制限に向けて大きくカジを切った。
銀行は当該事業者の口座開設について審査を厳しくする、カード会社は加盟店契約を原則認めない、などの緊急措置を急いでいる。
どう考えても行政の動きは鈍いと言わざるを得ない。
コインチェックの26万人という被害者数は「自己責任」と片付けるにはあまりに多過ぎると思うのだ。

トヨタ自動車の今期純利益2.4兆円に思う

2018年02月07日 | 日記
トヨタ自動車の今3月期業績見通しによれば純利益は前期比31%増の2.4兆円に上るという。
2.4兆円というのは売上高ではない。
売上高でだって2.4兆円といえば十分勲章モノ(笑)なのに純利益で2.4兆円とは・・・もう本当に凄いとしか言いようがない。
ただこの好業績も期初から見込んでいたものではなかった。
当初の純利益見通しは前年比18%減の1.5兆円だったのだ。
それが四半期ごとに上方修正、上方修正を繰り返し最終的にこの史上最高益を積み上げた。
好業績の背景には米国の法人税引き下げや為替動向などの外部要因もあったが販売台数の増加やコスト削減など日々の地道な経営努力の積み重ねが大きかったのではないか。
そうそう、ライバル企業であるホンダなどはエアバッグ・メーカーであるタカタのリコール問題に悩まされたようだがトヨタはこれには無縁だったのだろうか?
とにかく現下は絶好調の同社だがEV(電気自動車)化という事業環境激変が目前に迫っている。
既に手は打てているとは思うが慢心は禁物だ。