緊急事態宣言の解除が2週間先になりました。
個人的には「まぁ、良かったかな」くらいにしか感じていませんが、二週間前から気の緩みが目立つ一部の都民の皆さん達には、自らの行動を省みる良い機会になったのではないでしょうか。
何しろここ数日間、全国的に感染者数が横ばいで、東京都に至っては、先週より増加しているとのこと。
都民の皆さんの気の緩みは「行楽渋滞」という形で表れていますが、全国的にも気が緩んでいるのではないでしょうか。
でも、コロナ騒ぎがかれこれ一年になるというのに、報道の仕方が「コロナの危険さを国民に正しく伝えるようにしているの?」って感じます。
我々国民の気の緩みを全てメディアに責任転嫁する気はありませんが、「この報道の仕方じゃ、気も緩んで当然では?」ってマジで思っています。
二つ例を上げてみます。
その1.
感染者数が増えていく場合の報道の仕方は、こんな感じ。
「今日の感染者数は125人で、100人を越えるのは7日間連続です。」
「今日の感染者数は212人で、今月に入って増加傾向が続き、初めて200人を越えました。」
これを聞くと「感染者数が増加傾向にあって、まだまだ増えそうだ。これは危険だ。」と受け取れると思います。
その2.
逆に減っていく場合。例をあげると、
「今日の感染者数は485人で、感染者数が7日ぶりに500人を下回りました。」
「今日の感染者数は342人で、感染者数が減少傾向に有り、400人を下回るのは、5日連続です。」
という感じ。
「ピークが過ぎたかな?」「減少傾向が続いているようだから、良い傾向だ」と受け取れると思います。
表現の仕方としては、確かに間違ってはいません。
では質問。
どちらの報道を危険に感じます?
私は、増えていく時の方が、危険が増してきていると感じます。
感染者数何人・死者数何人と、毎日のように報道されて数字自体にマヒしてしまっていますからね(苦笑)
感染者数が下回っている という言葉を聞いて、 実際は前者に比べ後者の方が感染者数が多いから危険、って、すんなり判断できないですね。
これね、直近の前のデータと比べて報道しているから、こんな報道の仕方になるのですね。
増えていく時と同じ基準でも比較すべきだと思いますよ。
「今日の感染者数は485人で、感染者数が7日ぶりに500人を下回りましたが、〇〇人を越えているのは15日間続いています。」
「今日の感染者数は342人で、感染者数が400人を下回るのは5日連続です。しかし、〇〇人を越えているのは23日連続です。」
という感じで、基準となる「〇〇人」を持ってきて比較報道するのが、誤解を生まない報道と言えるのでは?
(この〇〇は、ステージの判断基準になる数字を入れてみたらどうでしょうね。)
実際のNHKのグラフを抜粋してみてみましょう。
まずは第一波時の全国の感染者数。
新型コロナがどこまで危険かわかっていなかった事もあり、緊急事態宣言で学校も休校にして対応していた時期ですね。
この時一日の感染者数のMAXは720人です。
この頃は、得体のしれないコロナウィルスに、多くの国民が怯えていた、そんな印象があり、今よりも自粛が目立っていましたね。
商店街は「シャッター通り」と化していましたし。
次に、第三波。赤丸の範囲が最近の2週間。(いや、少し多かったか・・・汗)
赤丸部分の感染者数はMAXで1536人ですよ。
第一波の時に比べて今の方が安全、そんな印象を受けている人は少なくないと思いますが、これでは安全と言えないですよね。
何しろ、緊急事態宣言の中身が第一波より緩いですし、報道の仕方が「安全になりつつある」と受け取れますから、無理はないと思いますが・・・
せめて一言「第一波と比較すると約2倍近い感染者数が続いています。」と報道に追加すべきではないでしょうか?
せっかくデータベースまで作って開示しているのですから、もう少し報道に工夫すべきと思います。