エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

ニホンスイセン

2012年02月10日 | 
ニホンスイセン・・・日本水仙である。
実に甘やかな芳香を発しつつ咲いているのである。

背丈は低いけれど、存在感は充分である。



観覧車は点検中であった。
雲は多かったけれど穏やかな一日である。



途中、こんな風車がクルクル回っていたのであった。
場所は「葛西臨海公園」である。



池には渡りの鳥が泳いでいる。
陽のあたる角度によって、頭部の色が変わる。
オシドリだろうか・・・。



白猫が、わがもの顔で歩いている。
だがしかし、鳥たちはその猫を気にしない。
悠々たるものである。



葛西臨海公園のニホンスイセンは、20万本と呼称している。
観覧車の横に、密集して咲いている。
見事なものである。

このスイセンは、伊豆半島の先端、爪木崎から移植したと聞いている。
甘い匂いが漂って気分が良くなってくるのである。



スイセンの原産地は地中海沿岸地方から中近東にかけてで、原種として約50種が知られていて、そのうち、ただ一つ本種だけは、地中海地方から遠く離れた日本や中国南部に分布しているのである。

しかし、もともと日本に自生していた訳ではないのである。

一説では中国南部から黒潮によって漂流したものが海岸に到着し、ここで自生が始まったものと考えられている。
事実、九州から関東地方にかけての太平洋沿岸、対馬海流が影響する山陰・北陸地方の沿岸には点々と自生地が見られ、中でも伊豆・下田、淡路島および越前海岸は三大自生地として有名なのである。

さきほど紹介したように、ここ葛西臨海公園のスイセンは、伊豆下田の爪木崎の自生地から移植したのである。



この花たちは、先の雪でなぎ倒されてしまったのである。
見るも無残である。



スイセンの花言葉は「自己愛」「うぬぼれ」「気高さ」である。
これほど綺麗な花ならば、自惚れてもいても仕方が無いではないか!



既に枯れたエリアもあるけれど、暫くは楽しめるのである。
このスイセンが終わって、次は菜の花である。
菜の花の次は桜花である。

楽しみな春が巡って来たのである。




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 荒野人

立春と云えど

2012年02月05日 | 
立春と云えど、まだ「遠からじ」であり「まだき」である。



しかし、この二日間は比較的穏やかで、暖かい日であった。

日向ぼっこ日和であり、かつ春の柔らかな日差しは感じられたのであった。





      日向ぼこ木の温もりに座りおる       野 人





沈丁花の蕾が赤味をいや増してきた。
芳香を放つ日も間近なのであろうと推測できる。

立春・・・故人は良く観察していると感心しているのである。

24節季の巧みさは言をまたない。
実に的確で、加えて美しい言の葉で表現されている。

日本語が象形文字であることによる美学が24節季に凝縮されているとも言えるのである。
正に、日本語は象形文字であることによって、文字に意味のある言語となりえたのである。
俳句は、日本語だからこそ生れた文学であるのだ。



俳句は、その美しい日本語によって紡ぎだされる短詩である。



この冬は「冬夕焼」を良く詠んだと過日紹介した。



実はもう二つ多く詠んだ対象がある。
一つは「蠟梅」であり、もう一つは「福寿草」である。






      蝋梅や花重ねても寂かなり       野 人




句会に出せなかった俳句も多い。
だがしかし、一つひとつの俳句が愛おしいのである。





   
      思い出をつけ加えたり福寿草      野 人



      


今日の穏やかな日和に、身体が布団のように干された。
そして、パタパタパタと叩かれて誇りが払いだされた気分である。

春・・・美しく待ち遠しい季節である。
春・・・匂い立つような語感である。





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 荒野人

1両から万両まで

2012年02月03日 | 
万両の実はお正月の玄関飾りとしては不動のものである。



万両である。
だが、この実には1両から万両までその種類がある。

そんなことは誰でも知っているのだが、その朱をつぶさに比較する事はなかなかに困難である。
従って、今日はその比較をしてみようと思っているのである。

まず・・・。



改めて万両である。



これは白い万両の実である。
次いで・・・。



千両である。



百両である。



十両である。
そして、これが・・・。



1両である。
1両から万両まで、これで5種類全てである。

1両にいたっては、地べたを這うように生命を養っている。
葉はギザギザになっていて、触れると痛い。
薔薇のようである。

今の季節では、殆ど実を付けていない。

十両の実は、低い位置に数個生っている。
百両は千両に似ているけれど、実の数は少ないのである。

とまれ、めでたい花であってクリスマスや正月など、欠かせない実生である。
なんということも無いけれど、今日は1両から万両の樹を紹介したかったのである。
百両が少しばかりピンボケで申し訳ない!

今度シャープな映像が撮れたら紹介するつもりである。




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 荒野人

フキタンポポ、冬の花ワラビなど

2012年01月31日 | 
蕗蒲公英(ふきたんぽぽ)と書く。



この花である。

日本へは明治時代に入って来た。
原産は中国〜ヨーロッパの広範囲に亘る。



花期は1〜3月。
タンポポに似た黄色い花を咲かせ、葉がフキに似ていることがフキタンポポの和名の由来となっているのである。

花言葉は「公平な裁き」である。
なかなかお目にかからない珍しい花である。

だがしかし、もっと珍しい花をお目にかけよう。



クリスマス・ローズの原種である。
いまや、クリスマス・ローズは投資の対象にすらなっているのである。

どう交配していくのかなど、秘中の秘であるらしい。
現に、ある花屋の温室でクリスマス・ローズがあって写真を撮ろうとしたら断わられたことがあった。

密かに育てて市場に出すらしいのである。



これをご存じだろうか?
「冬の花ワラビ」というのである。
これが名前なのである。

「冬の花ワラビ」である。

変な名前だけれど、直接的で分かりやすいではないか。



これは言わずと知れた「寒椿」である。
大木であったけれど、一輪だけ咲いていた。

えもいえぬ風情があった。
朱でもなく、ピンクでもなく、ほの赤い花であった。

控えめで楚々としている。
こうした色合いは美しいではないか。




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 荒野人

寒いから、グアムの花

2012年01月26日 | 
日本列島、寒波の襲来である。
寒い!
被災地もそうだけれど、北陸、日本海側、北海道など雪害で大変である。

寒さから、せめて目だけでも暖かくなりたいものである。

グアムではハイビスカスとかブーゲンビリアは当然である。
日本では咲かない花を見たいのである。



夕景は花ではないけれど、こうした景色はやはり南の花である。
日本では沖縄や奄美諸島で見られる。

海の見事さと切り離せないのである。

さて・・・。



真紅の花である。
大概は道端に咲いている。



この花も道端である。
二つともキンポウゲ科の花であると思う。



この紅い花は、駐車場やホテルのアプローチに植わっている。
行くたびに咲いているから、ほとんど咲き続けているのだろうか。

ぼくは最初「マンゴーシャワー」だと思っていた。
けれど雨季の直後にも咲いているから、そうではないのだと思う。

マンゴーシャワーは雨季の訪れを告げる花なのである。



このピンクも樹に咲く花である。
街路樹などにも植えられている。

これらの花々は、南国を見事に演出してくれる。
ぼくの大好きな花たちである。



この実生は噛むと酸っぱさが口中に充満する。
レモンよりも酸っぱい。

そうアセロラである。
ホテルの庭に生っていた。

三粒失敬して口に含んだ。
その酸味が鮮烈で、外の暑さを一瞬忘れたのであった。




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 荒野人