雪は磨かれて「ざらめ」となるのである。
あの大雪から、ほぼ二週間。
溶けやらぬ雪の面は、ざらめとなっている。
だがしかし、目の端にそっと忍び込む気配が奥床しい。
それだけに、哀しさが増してくる。
このところの寒波の繰り返す襲来によって、溶けきるのは先の事であろう。
「ざらめ雪乱反射する光かな」
今日は立春。
リュックの中の歳時記は、冬と春の二冊になった。
そんなリュックを負いながら歩いた。
ちいさなプランターに、スノードロップが咲いていた。
雪の冷たさを撥ね返していたのであろう。
その反動としての、数輪であった。
荒 野人
あの大雪から、ほぼ二週間。
溶けやらぬ雪の面は、ざらめとなっている。
だがしかし、目の端にそっと忍び込む気配が奥床しい。
それだけに、哀しさが増してくる。
このところの寒波の繰り返す襲来によって、溶けきるのは先の事であろう。
「ざらめ雪乱反射する光かな」
今日は立春。
リュックの中の歳時記は、冬と春の二冊になった。
そんなリュックを負いながら歩いた。
ちいさなプランターに、スノードロップが咲いていた。
雪の冷たさを撥ね返していたのであろう。
その反動としての、数輪であった。
荒 野人