都会の緑が色を増している。
陽射しが思い遣られる夏に近づきつつある。
街中の緑を眺めた。
緑断ち切る
都会の
とりわけ駅周辺の緑は
断ち切られ
分断され
線描のように無惨な顔を見せる
一色のクレヨンで引き描かれた緑の空間
は
オペの後が生々しく
縫い痕がくっきりとして
痛々しくも悲しい
のだ
断ち切られた都会の緑
の
救いは
それでも鮮やかに瞳孔を打つ事実の
積み重ねである
雨上がりのしっとりとした緑
は
田舎と遜色はないと言い切れる
のだ
きみの風呂上がりの芳しく匂い立つ
絹の手触りのように
都会の緑は
だがしかし断ち切られてしまった
屍を晒す緑の行列は
圧倒的な存在を示す
示しながら立ち枯れて行き人の瞳孔を
打つ
都会の緑は
断ち切られた
人は
その手によって
緑断ち切る
のだ
この風景は、例えばフランスのパリであったら考えられないのである。
ここまで電線が虚空を切り裂いている先進国の首都も探すのに苦労するのである。
電線の地下化は地震大国の日本では確かに難しいのかもしれない。
そうであったとしても、山岳の写真を撮ろうとしても電線が邪魔をするのも現実である。
これは寂しいことである。
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荒野人
陽射しが思い遣られる夏に近づきつつある。
街中の緑を眺めた。
緑断ち切る
都会の
とりわけ駅周辺の緑は
断ち切られ
分断され
線描のように無惨な顔を見せる
一色のクレヨンで引き描かれた緑の空間
は
オペの後が生々しく
縫い痕がくっきりとして
痛々しくも悲しい
のだ
断ち切られた都会の緑
の
救いは
それでも鮮やかに瞳孔を打つ事実の
積み重ねである
雨上がりのしっとりとした緑
は
田舎と遜色はないと言い切れる
のだ
きみの風呂上がりの芳しく匂い立つ
絹の手触りのように
都会の緑は
だがしかし断ち切られてしまった
屍を晒す緑の行列は
圧倒的な存在を示す
示しながら立ち枯れて行き人の瞳孔を
打つ
都会の緑は
断ち切られた
人は
その手によって
緑断ち切る
のだ
この風景は、例えばフランスのパリであったら考えられないのである。
ここまで電線が虚空を切り裂いている先進国の首都も探すのに苦労するのである。
電線の地下化は地震大国の日本では確かに難しいのかもしれない。
そうであったとしても、山岳の写真を撮ろうとしても電線が邪魔をするのも現実である。
これは寂しいことである。
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