エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

映画『ジュラシック・ワールド」

2015年10月23日 | ポエム
この映画のシリーズは、初作から見続けている。
誠に楽しい映画であるし、ワクワクさせてくれる。

さすがは、スピルバーグである。
今回の作品も、楽しいものであった。



ジュラ紀に思いを馳せるに充分な考古学的な考察がされている。
時代考証の見事さが、観る者を満足させるのである。

現生種に近い蚊のもっとも古い化石は7,900万年前の白亜紀のカナダ産の琥珀から見つかっており、より原始的な蚊は9,000万年から1億年前のジュラ紀の琥珀から見つかっている。



映画『シ?ュラシック・ワールト?』特別映像




予告編も楽しい。
ただ映画として最後の纏め方は、名匠スピルバーグとしてはいかがなものかと思わせる。
迂闊にも、恐竜と精神的結びつきを予感させる描き方である。






「ジュラ紀から時代を超える大夕焼」




本当にそうであって良いのか?
いやいや、何処までも相容れない歴史の必然を描いて欲しかった。

それがぼくの感想である。



      荒 野人

秋桜・・・コスモス

2015年10月23日 | ポエム
天候に恵まれた、ある一日。
国立昭和記念公園のコスモスを満喫した。



この公園の「コスモスの丘」と銘打ったコスモス畑は、見事である。
コスモスの丘から「みんなの原っぱ」のコスモス畑もまた見事である。
こちら側・・・「みんなの原っぱ」西花畑は、イエロー系のコスモス畑である。



この公園は、四季折々に花畑を展開する。
それがまた、見事であるのだ。




秋桜(コスモス) さだまさし





さだまさしの秋桜・・・ぼくはオペの後、病室で聴いて人知れず泣き崩れた。
「身体髪膚」父母から頂いた、からである。

「お母さん、お父さん御免なさい!」そう言うしか無かった。







「揺れ惑うコスモスの丘満ち足れり」







もう見頃は終る。
建前上は、来月三日までがコスモス祭だけれど・・・。

急ぎ出かけられる事を、お薦めする。



     荒 野人



秋明菊

2015年10月21日 | ポエム
まさしく秋の花である。
ぼくはコスモス系の花かと思い込んでいたのだけれど、実はキンポウゲ科の花であった。
コスモスは、キク科コスモス属の総称であって、秋桜とも言う。



とまれ、襲名菊はキンポウゲ科の植物の一種で別名「貴船菊」。
名前にキクが付くが、前述したようにコスモスではなくアネモネの仲間である。



秋明菊が咲き初めると、ぼくはどうしても故郷が思い出される。
母や、父や兄弟たち。
幼なじみや近所のおばさんやおじさんたち。



何の邪気も無く、ひたすら楽しかった日々であった。







「衒いなき女の足に秋が来る」







ピンクの色味も、味わい深い。
秋明菊は、幼い日に忽ち連れていってくれる。



秋明菊の咲く頃、ぼくはいつだって時間を止められる。
そんな花である。



      荒 野人

櫨(はぜ)紅葉

2015年10月15日 | ポエム
櫨紅葉は鮮やかである。
櫨の実が季語となっているけれど、実は櫨の紅葉は見事である。



櫨の実からは、蝋燭の原材料が絞れるのである。
日本への渡来は安土桃山時代末の1591年(天正19年)に筑前の貿易商人 神屋宗湛や島井宗室らによって中国南部から種子が輸入され、当時需要が高まりつつあったろうそくの蝋を採取する目的で栽培されたのがはじまりとされる。
その後、江戸時代中期に入って中国から沖縄を経由して、薩摩でも栽培が本格的に広まったとされる。
薩摩藩は後に1867年(慶応3年)年のパリ万国博覧会には、このハゼノキから採った木蝋(もくろう)を出品している。



昨日は、全き秋空であって雲が滑らかに遊弋した。



櫨紅葉は、我が家の蕎麦のグリーンベルトに植えてある。
一枝ずつ紅葉してゆく。
その一枝が、真っ赤で秋の匂いを漂わせる。







「櫨紅葉朝の光の差し込まず」







こうして、徐々に季節が進む。
俳句の季節が深まってゆくのである。



       荒 野人

からたちの実

2015年10月13日 | ポエム
今日は、カラタチの「まろいまろい金の玉」である。



カラタチは正に柑橘系であって、秋にはこうして丸い金の玉をつける。
心穏やかにさせる金の玉である。







「カラタチの実の滑らかな肌光る」







日本の歌曲「からたちの花」・・・。

森 麻季の澄んだ声で聴いて下さい。
彼女の声色は、少し粘着性があるけれど伸びやかであって詩情を醸し出すのである。


からたちの花



まろいまろい金の玉だよ・・・。
まさにその通りである。

手に取ると良く分かるのだけれど、柔らかな産毛が生えている。
そっと押し頂くと良く分かるのだけれど、まるでビロードのような肌触りである。

暖かく、心をほっこりとさせるからたちの実である。



      荒 野人