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鯉のぼりの想い出

2013-05-06 23:33:26 | Weblog

 5月、緑萌え、青空に鯉のぼりがたなびく季節。団地のベランダにかわいい鯉のぼりが飾られているのも「男の子がいるのよ」とほほえましい。

 近頃、河川敷や公園に鯉のぼりが何百匹もたなびいているのが風物詩になり、観光名所にもなっています。

いつのころからか真鯉がおとうさん、緋鯉がおかあさん、青や緑の子どもたちと語られていますが、鯉のぼり自身が子どもの成長を願うもの。家族そろってたなびく姿も時代の流れでしょう。

 我が家の鯉のぼりの想い出は、小さな弟たちがその胴体をくぐって遊んでいたこと。たった一人の男の子を早くに亡くした母方の祖父は、弟が生まれたことをそれは喜びました。お祝いの鯉のぼりは吹き流しと真鯉、緋鯉。真鯉には金太郎が乗っている雄大なもので、柱を立てるのが父にとっても一苦労でした。朝夕の鯉のぼりの上げ下げまで兄弟げんかの種となり、部屋にとりこんだ後は鯉のぼりでかくれんぼやおいかけっこをしては父の大目玉をいただく毎日でした。

 今年、母は何十年ぶりに押し入れから鯉のぼりを出して繕い、公園に贈呈したそうです。百匹を超える鯉のぼりと一緒に久しぶりにゆうゆうと泳いでいるでしょう。

5年前に父は他界しましたが、鯉のぼりとともにある我が家の想い出は、ごくごく平凡な、でも何より幸せな家族の時間をよみがえらせ、改めて、父と母、祖父母の深い愛情を思うのです。