なんと、ホップの苦味がうすく(?)なっているというのです!それは大変
温暖化で平均気温があがるにつれて、ホップの品質は悪くなるというのがチェコとブリティッシュの科学者チームの警告です。 調査隊は気象データと、1891年から2006年までのホップの収穫と品質の記録、とりわけ最近の50年について比較しました。 彼らがホップを取り上げたのは、チェコの飲み物の生産に係る重要な材料だからというわけではありません。「Zatec Redは伝統的な香りの高いホップで、安定した遺伝子を基本にその地域で長年育てられてきたものです。だから気候の変化に対する反応は、新しい変化の紹介によってゆがめられるものではなく、多くの牧草と同じ問題です。これは私たちに気候変化の研究を実践的に行なうユニークな機会を与えてくれます」と、Docsanyにあるチェコ水文気象学研究所の主任研究員であるMartin Moznyは語ります。
平均気温が上昇すると、ホップの生長の限界が早くなり、しかも成熟する時間が短くなります。これは、収穫が少なくなることを意味しているのです。最も重要なことに、それはホップのアルファ酸の生産の時間が十分ではないことを意味しています。それは、ビール特有の苦味と香りをもたらすものです。
“私たちが敢然と承知していることは、気温の上昇とホップのアルファ酸の割合が低くなることは統計的に重要な関係があるということです”とMožnýは言います 気温の最も大きな飛躍はこの25年間でした、そしてホップの収穫はアルファ酸の“苦味”のレベルが最も低くなっているのです。1950年代から1960年代にかけてホップのアルファ酸の割合5%から6%に伸びていましたが量が徐々に下がり世紀が変わると3%になってしましました。 伝統的な地域から栽培を移動させながら、「これは基本的に、もし温暖化が続けば、伝統的な地域のホップ生産はもはや何の利益ももたらさないだろう」といいます。温暖化の影響を受けにくい、新しいホップの品種改良は必要でしょう。もうひとつの選択は伝統的なホップ栽培を新しい、寒冷地に移動させること、もっと北部、もしくが高地。
“16世紀からの記録は同じ傾向を示しています”と Možnýはいいます。“1517年と154年の間、私たちの世界は温暖化を経験し、ホップ栽培は無事に北部に移動させられたのです"
日本でも東京が亜熱帯化して昨年はクマゼミが大量発生、沖縄のサンゴが死滅し、高知にさんご礁が生まれ始めているとのこと…こわいです。自然も人間も「まっとう」に戻りたいものです。