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本日は大安なり |
辻村 深月 | |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
辻村深月 著 : 本日は大安なり
を、読みました。
とある有名ホテルのウェディングプランナーと、
そこで挙式を上げる4組のカップルの式当日の物語。
プランナーの山井多香子は、自分の縁談の破たんをきっかけに
プランナーの道を歩み、5年の歳月が過ぎていた。
いい夫婦の日。大安の挙式を希望した担当客は
わがままで、気分屋で、なんども仕事を投げ出したくなる。
しかし、自分の仕事に対するプライドだけで
なんとか当日まで乗り切ったのだが・・・・・。
私の結婚した18年前って
ウエディングプランナーという、カタカナ職業はまだなく
私の場合は、料亭で行ったという背景があるのだけど
気合十分のド貫録のある、多分50代の女性が相談役だった。
私は、この本に登場する女性たちのような
結婚式に対するあこがれや、こだわりがなかったので
ドレスは母の自作。ジュエリーは義母の見立て、
ヘアーメイクは、義母の姉が企画担当という、
いうなれば、彼女たちの結婚式でした。
長い時が流れて今思うのは、
私の想いを、できるだけそぎ落とした結婚式を挙げて
本当に良かったと云う事。
挙式と披露宴の場所の決定以外は、全て彼女たちに委ね
嬉々として準備を進めてゆく姿を見られたのは
本当に幸せの始まりだったような気がします。
どんなに時代が進んでも、女が結婚するって
何か大きな覚悟が必要だと思います。
一回死んだつもりで、新たな人生を始めるくらいの覚悟で
望むと、いろんな困難にも立ち向かってゆけるのかもしれません。